タカラトミー、第1四半期の決算は営業益51%増の25億円と大幅増益 物流安定で輸送費改善 一部定番玩具の大人向け伸長、『メザスタ』とキディランド貢献

タカラトミー<7867>は、8月8日、2024年3月期 第1四半期(23年4月~23年6月)の連結決算を発表し、売上高431億0200万円(前年同期比9.0%増)、営業利益25億0600万円(同50.5%増)、経常利益23億3000万円(同74.5%増)、最終利益18億0500万円(同145.6%増)と大幅増益だった。

・売上高:431億0200万円(同9.0%増)
・営業利益:25億0600万円(同50.5%増)
・経常利益:23億3000万円(同74.5%増)
・最終利益:18億0500万円(同145.6%増)

定番商品では「プラレール」はこれまでの子ども向けに加え、大人向けに「飾る楽しみ」と「走らせる楽しみ」を両立した「プラレール リアルクラス」の展開を新たにスタートさせた。「リカちゃん」では、1980年代に誕生し人気を集めたファッションドール「ジェニー」を「#Licca(ハッシュタグ リカ)」シリーズのフレンドドールとして復活させることを発表するなど、年齢軸の拡大に努めた。

また、テレビ・WebでのIP展開として、動かして遊べる動物フィギュア「アニア」初のテレビアニメとなる『冒険大陸 アニアキングダム』を開始するなど玩具とコンテンツの連動を図った。

グループ会社では、タカラトミーアーツが展開するガチャ事業において、大型ガチャ売場の設置拡大とヒットコンテンツを使った大人向け商品の拡大等により売上が伸長し、また、アミューズメントマシン「ポケモンメザスタ」が引き続き好調に推移した。

さらに、小売事業キデイランドでは訪日外国人観光客を含めた人流の回復により販売が伸長するとともに、中国においては、前年同期に行われていたロックダウンの反動もあり販売が復調した。

利益面では、増収効果に加えて、輸送費の落ち着き等による原価率の改善から売上総利益が伸長したことによる。営業利益と経常利益、最終利益はいずれも大幅な伸びとなった。

■日本
売上高については365億2100万円(同9.9%増)、営業利益は37億1900万円(同24.1%増)となった。

定番商品では、「プラレール」はこれまでの子ども向けの商品に加え、大人向けに「飾る楽しみ」と「走らせる楽しみ」を両立した、「プラレール リアルクラス」の展開を新たにスタートさせた。

「リカちゃん」では1980年代に誕生し人気を集めたファッションドール「ジェニー」を「#Licca(ハッシュタグ リカ)」シリーズのフレンドドールとして復活させるなど、年齢軸の拡大に努めた。

「トランスフォーマー」においては、新作映画公開に伴い映画のキャラクターをイメージした最新デザインの関連玩具を新たに発売するなど、注目が高まった。

さらに、7月に発売となる現代版ベーゴマ「ベイブレード」の第4世代である「BEYBLADE X(ベイブレードエックス)」では、「ベイブレードは、スポーツへ。」をテーマに、玩具シリーズの展開やデジタル連動、漫画、テレビアニメ放送など各種施策について発表し、SNSなどで盛り上がりを見せた。

テレビ・WebでのIP展開として、今期発売10周年を迎えた動かして遊べる動物フィギュア「アニア」では、新たな定番商品として拡販に努めるとともに、4月よりテレビアニメ『冒険大陸 アニアキングダム』の放送を開始した。

また、「トミカ」「プラレール」「アニア」から生まれた個性豊かなキャラクターがおりなすアニメ『ゴー!ゴー!びーくるずー』ではタカラトミー公式YouTubeチャンネルに加えて、4月からテレビ放送を開始するなど、同社が保有するIPの積極展開に取り組んだ。

イベント事業においては、「トミカ博」「プラレール博」など各種イベントを再開し好評を博した。また、小売事業キデイランドでは訪日外国人観光客を含めた人流の回復により販売が伸長した。

タカラトミーアーツが展開するガチャ事業では、大型ガチャ売場の設置拡大とヒットコンテンツを使った大人向け商品の拡大等により売上が伸長した。アミューズメントマシンでは、「ポケモンメザスタ」が引き続き好調に推移した。

■アメリカズ
売上高は59億3600万円(同3.0%減)、営業損失は2億7400万円(前年同期営業損失2億1600万円)となった。ベビー用品の販売が堅調に推移するとともに、日本においてタカラトミーアーツが展開するぬいぐるみシリーズ「もっちぃもっちぃ、海外商品名:Club Mocchi- Mocchi-」の販売が伸長した。一方で、ファット・ブレイン・グループの販売が減少した。

■欧州
売上高は7億7000万円(同13.9%減)、営業損失は2億7200万円(前年同期は営業損失2億3700万円)となった。「Toomies」などのプリスクール関連商品やロングセラーパーティーゲーム「黒ひげ危機一発、海外商品名:Pop-Up Pirate」の販売が伸長したものの、ベビー用品や農耕車両玩具等の販売が減少した。

■オセアニア
売上高は5億9300万円(同5.3%減)となった。一方で、営業利益は輸送費の落ち着き等による原価率の改善から売上総利益が伸長したことにより5800万円(同85.1%増)となった。農耕車両玩具の販売が堅調に推移し、ぬいぐるみ「Club Mocchi- Mocchi-」の販売が好調に推移した。

■アジア
「トミカ」や「ポケモン」関連商品などが好調に推移したことに加え、タカラトミーアーツのアミューズメントマシンの好調が継続した。また、中国においては、前年同期に行われていたロックダウンの反動もあり販売が復調した。一方で、生産子会社であるTOMY(Hong Kong)Ltd.における欧米向け出荷が減少したこともあり、売上高は140億7900万円(同4.7%減)、営業利益は4億1700万円(同9.9%減)となった。

 

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高1950億円(前期比4.1%増)、営業利益135億円(同2.9%増)、経常利益130億円(同7.9%増)、最終利益90億円(同8.2%増)、EPS98.13円を見込む。

・売上高:1950億円(同4.1%増)
・営業利益:135億円(同2.9%増)
・経常利益:130億円(同7.9%増)
・最終利益:90億円(同8.2%増)
・EPS:98.13円

計画に対する進捗率は、売上高22.1%、営業利益18.6%、経常利益17.9%、最終利益20.1%となっている。

・売上高:22.1%
・営業利益:18.6%
・経常利益:17.9%
・最終利益:20.1%

株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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