フリュー、第1四半期の決算は営業益93%増の13億1500万円…クレーンゲーム景品や高価格帯ホビー好調、プリントシール関連も貢献

フリュー<6238>は、8月10日、2024年3月期 第1四半期(23年4月~23年6月)の連結決算を発表し、売上高99億7400万円(前年同期比22.5%増)、営業利益13億1500万円(同93.4%増)、経常利益12億6200万円(同97.6%増)、最終利益8億4000万円(同101.8%増)だった。

・売上高:99億7400万円(同22.5%増)
・営業利益:13億1500万円(同93.4%増)
・経常利益:12億6200万円(同97.6%増)
・最終利益:8億4000万円(同101.8%増)

クレーンゲームゲームの売上規模が大きく拡大したほか、高価格帯ホビーの受注も好調で、全体の収益拡大をけん引した。プリントシール関連もコロナ禍以前には戻っていないものの、収益を押し上げた。

セグメント別の状況は以下のとおり。

■世界観ビジネス
売上高は55億7200万円(同50.4%増)、営業利益は7億2600万円(同216.7%増)となった。

世界観ビジネスでは、定番キャラクターや、人気漫画作品及び世界的人気ゲーム等の多数のIP版権の獲得とその商品化に引き続き注力した。商品の生産は主に中国で行っており、ドル建てでの決済が多く、利益面では円安による影響は継続している。

クレーンゲーム景品は、円安に伴う仕入原価の高騰で利益率は低下傾向ではあるものの、クレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化による相乗効果の結果、売上規模は大きく拡大している。

海外物販は、主要マーケットである中国・アメリカにおける受注が低調であり、売上は減少している。

高価格帯ホビーは、3月にホビーECサイト「FURYU HOBBY MALL(フリューホビーモール)」を開設し、従来の高価格帯に加えて中価格帯まで商品展開のバリエーションを拡張し、商品の受注状況も好調のため前年を上回る売上となっている。

■ガールズトレンドビジネス
売上高は36億1700万円(同7.5%増)、営業利益は10億7200万円(同14.5%増)となった。

プリントシール事業では、新型コロナウイルス感染症がもたらしたライフスタイルの変化は消費者行動にも影響を及ぼしており、プレイ回数は依然としてコロナ禍以前の水準までは回復していない。このような厳しい市場環境が続く中、プレイ回数の回復に向けて人気キャラクターの「推し活」をテーマにしたコラボの実施や、「本格ホラー体験」を売りにした機種の投入など、新規顧客獲得のための販促施策を実施した。また、6月に新機種「MY PALETTE(マイパレット)」を発売した。以上から、第1四半期累計のプレイ回数は767万回(前第1四半期累計は766万回)となった。

プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」では、重要なKPIと位置付けている有料会員数は、緩やかな回復傾向が継続しているが、季節要因により3月末からは一時的に減少し、6月末時点で145万人(2022年6月末時点は143万人)となった。今後の当サービスのさらなる成長戦略として、5月にプレミアム会員向けにフォトストレージ・サービス「PiCTLINK photos」をリリースしており、段階的に対象会員を拡大していく。

■フリューニュービジネス
売上高は7億8500万円(同26.7%減)、営業損失は8100万円(前年同期は9600万円の営業損失)となった。

家庭用ゲームソフト事業については、既存タイトルのDL版や海外販売に注力し収益を獲得した。また、7月発売の新作タイトル「クライマキナ/CRYMACHINA」の宣伝活動も実施した。

ゲームアプリ事業においては、同社が扱う女性向け恋愛シミュレーションゲームの市場が縮小傾向のため、一部タイトルのサービスを終了する一方、今後の顧客拡大のため、新規タイトルの開発に取り組んでいる。

アニメ事業は、昨年ヒットした映画「ゆるキャン△」のBlu-ray・DVDの販売が好調に推移した。同シリーズの関連商品の販売も売上に大きく貢献しており、主力タイトルとして成長を続けている。

カラーコンタクトレンズ事業については、自社ブランドである「BELLSiQUE(ベルシーク)」の発売3周年記念キャンペーンなどを行った。また、昨年実施した自社ECサイト「Mew contact(ミューコンタクト)」のリニューアルにより、サイトの顧客利便性改善を図っており、引き続き顧客流入数を増加する取り組みを進めている。

データ広告事業については、既存取引先の受注額増加に伴い、売上は前年より増加している。

 

■2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高390億円(前期比7.1%増)、営業利益25億円(同17.1%増)、経常利益25億円(同14.7%増)、最終利益17億3500万円(同20.2%増)、EPS65.62円を見込む。従来予想から変更はない。

・売上高:390億円(同7.1%増)
・営業利益:25億円(同17.1%増)
・経常利益:25億円(同14.7%増)
・最終利益:17億3500万円(同20.2%増)
・EPS:65.62円

計画に対する進捗率は、売上高25.6%、営業利益52.6%、経常利益50.5%、最終利益48.4%となっている。

・売上高:25.6%
・営業利益:52.6%
・経常利益:50.5%
・最終利益:48.4%

フリュー株式会社
http://www.furyu.jp/

会社情報

会社名
フリュー株式会社
設立
2007年4月
代表者
代表取締役社長 三嶋 隆
決算期
3月
直近業績
売上高427億6800万円、営業利益37億7100万円、経常利益37億3500万円、最終利益24億9100万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6238
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