バンナムHD、9月中間決算は営業益20%減の654億円 「エルデンリング」反動減や新作開発費で 大人向け玩具やカード、カプセル玩具、アミューズメント好調
バンダイナムコホールディングス<7832>は、11月7日、2024年3月期 第2四半期累計(23年4月~23年9月)の連結決算を発表し、売上高5020億0200万円(前年同期比5.1%増)、営業利益654億7900万円(同19.8%減)、経常利益739億3100万円(同20.0%減)、最終利益521億6700万円(同21.6%減)だった。
・売上高:5020億0200万円(同5.1%増)
・営業利益:654億7900万円(同19.8%減)
・経常利益:739億3100万円(同20.0%減)
・最終利益:521億6700万円(同21.6%減)
グループ全体では、ハイターゲット層(大人層)向け商品やカード商材、カプセルトイが人気となったトイホビー事業、業務用ゲームの販売や施設運営が好調だったアミューズメント事業が業績に貢献した。デジタル事業においては、家庭用ゲームにおいて大型タイトルのリピート販売が好調だった前年同期とのタイトル編成やプロダクトミックスの変化が業績に影響した。グループ全体では、IPを軸に幅広い事業で構成されるポートフォリオ経営が効果を発揮したとのこと。
セグメント別の状況は以下の通り。
■デジタル事業
・売上高:1743億1600万円(前年同期比10.1%減)
・営業利益:155億1600万円(同65.2%減)
デジタル事業では、家庭用ゲームにおいて、第2四半期に発売したワールドワイド向け新作タイトル「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」が人気となった。家庭用ゲーム全体では、既存タイトルについては「ELDEN RING」のリピート販売が大きく貢献した前年同期とのプロダクトミックスの違いが業績に影響した。また、新作タイトルの開発費の償却やマーケティング等の費用が先行した。
ネットワークコンテンツにおいては、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移した。同事業においては、ワールドワイドで競争が激化するマーケット環境を踏まえ、クオリティを重視したタイトルの開発とロングライフ化に向けたファンとつながり続けるマーケティング施策を推進する。
■トイホビー事業
・売上高:2498億1000万円(同17.1%増)
・営業利益:457億5300万円(同36.3%増)
トイホビー事業では、原材料価格や燃料価格上昇の影響を受けたものの、好調カテゴリーの商品ラインナップやグローバル展開の拡大、生産体制の強化、リアルイベントや店舗によるタッチポイント拡大等をはかったことにより、引き続き好調に推移した。
具体的には、「ガンダムシリーズ」のプラモデルやコレクターズフィギュア、キャラクターくじ等のハイターゲット層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化等により好調に推移した。
また、「ONE PIECE」のトレーディングカードゲーム等のカード商材、カプセルトイ等が商品ラインナップやターゲット層、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献した。
■IPプロデュース事業
・売上高:333億3700万円(同4.9%減)
・営業利益:23億4700万円(同32.1%減)
IPプロデュース事業では、映像制作においてTVアニメーションや劇場作品等複数の新作作品の制作を行った。中でも「機動戦士ガンダム 水星の魔女」は、新規ファン層を獲得し、グループの商品・サービス販売の好調につながった。
また、「ガンダムシリーズ」や「ラブライブ!シリーズ」、「アイドリッシュセブン」、「転生したらスライムだった件」、「ブルーロック」等のライセンスビジネスや映像配信等が好調に推移した。
一方で映像音楽パッケージの販売における前年同期とのタイトルラインナップの違いや、ライブイベントにおける大型ライブの開催数の減少等により事業全体では前年同期に及ばなかった。
■アミューズメント事業
・売上高:592億5300万円(同21.8%増)
・営業利益:69億7700万円(同45.2%増)
アミューズメント事業では、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で102.4%となった。また、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」のようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設展開が好調に推移した。
業務用ゲームにおいては、新製品「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 オーバーブースト」や人気シリーズのアップデートキットの販売が好調に推移した。また、燃料価格の上昇等の外部環境の変化も踏まえ、引き続き効率化に取り組んだ。
■その他事業
・売上高:160億3900万円(同6.4%増)
・営業利益:6億6100万円(同44.7%増)
その他事業では、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
■2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高1兆円(前期比1.0%増)、営業利益1250億円(同7.3%増)、経常利益1340億円(同4.7%増)、最終利益910億円(同0.7%増)、EPS137.85円を見込む。為替差益により経常利益を50億円引き上げた。
・売上高:1兆円(同1.0%増)
・営業利益:1250億円(同7.3%増)
・経常利益:1340億円(同4.7%増)
・最終利益:910億円(同0.7%増)
・EPS:137.85円
計画に対する進捗率は、売上高50.2%、営業利益52.4%、経常利益55.2%、最終利益57.3%となっている。
・売上高:50.2%
・営業利益:52.4%
・経常利益:55.2%
・最終利益:57.3%
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 川口 勝
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832