ブシロード、第1四半期決算は売上高6.1%減の115億8400万円、営業利益28.3%減の6億2100万円

ブシロード<7803>は、11月14日、2024年6月期 第1四半期(23年7月~23年9月)の連結決算を発表し、売上高115億8400万円(前年同期比6.1%減)、営業利益6億2100万円(同28.3%減)、経常利益7億7000万円(同35.1%減)、最終利益2億9900万円(同53.4%減)だった。

・売上高:115億8400万円(同6.1%減)
・営業利益:6億2100万円(同28.3%減)
・経常利益:7億7000万円(同35.1%減)
・最終利益:2億9900万円(同53.4%減)
 

■エンターテイメント事業

エンターテイメント事業は、売上高98億9900万円(前年同期比8.1%減)、セグメント利益3億6100万円(同56.5%減)となった。

①TCG(トレーディングカードゲーム)ユニット
各TCGブランドともに堅調に推移した。その中でも、TCG「ヴァイスシュヴァルツ」では、今年30周年を迎えた電撃文庫から50以上の作品を収録した商品であるブースターパック「電撃文庫」が大きくヒットした。また、オリジナルIP創出を目的に2023年7月3日付でブシロードクリエイティブから、事業の一部を承継してブシロードワークスを新設分割により設立した。

②デジタルコンテンツユニット
モバイルゲームは依然として厳しい環境が続き、第1四半期はコンソールゲームの発売がなかったことから、ユニット全体としても低調に推移した。モバイルゲームは全体として運営費の見直しを行いながら持続的な運用を図る一方、TVアニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」が大きな話題になるタイミングに合わせてモバイルゲーム「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」内に新バンド「MyGO!!!!!」を追加するなど、メディアミックスを活かした展開を行った。

また、「東京ゲームショウ2023」へ出展し、今後発売予定のコンソールゲームの展示・試遊や発表会を実施するなど、ゲームブランド「ブシロードゲームズ」としての今後の展開を広くアピールした。

③BI(Bushiroad International)ユニット
BIユニットはTCGユニットとデジタルコンテンツユニットに重複して属している。

TCGにおいては、各TCGブランドとも堅調に推移した。英語版TCG「ヴァイスシュヴァルツ」では、ブースターパック「hololive production Vol.2(ホロライブプロダクション Vol.2)」などを発売した。英語版TCG「Shadowverse: Evolve」では、英語版のリリースに合わせて全世界講習会「Shadowverse: Evolve Demo Caravan」を300以上の店舗等で実施し、グローバル展開を本格化した。

デジタルコンテンツにおいては、日本国内同様に厳しい環境を受けて軟調に推移した。

④ライブエンタメユニット
「バンドリ!」関連の音楽ライブを多数開催するなど、順調に推移した。特に、9月16日・17日に有明アリーナで開催したRoseliaの約1年ぶりの単独ライブ「Farbe」は大きな注目を集めた。パッケージについては、新バンド「MyGO!!!!!」と「Ave Mujica」のCD出荷が好調に推移した。

⑤MD(マーチャンダイジング)ユニット
円安や輸送費・材料費の高騰による影響は継続しているものの、Roseliaの単独ライブ「Farbe」のライブグッズの販売やMyGO!!!!!の催事を開催するなど、「バンドリ!」関連の売上を中心に堅調に推移した。デフォルメフィギュアの新ブランド「PalVerse」は2商品を発売し、高品質なデザインがしっかりと評価され、立ち上がりとして堅調な結果となった。

⑥アドユニット
ブシロードムーブでは、モバイルゲーム関連の音響制作請負が減少傾向にあるものの、自社内外のイベント運営・制作など代理店事業の貢献により、堅調に推移した。アニメ委員会への出資および声優事務所「響」に所属する声優の稼働も引き続き積極的に行い、グループ事業全体の規模拡大に貢献した。

 

■スポーツ事業

売上高16億8500万円(前年同期比7.5%増)、セグメント利益2億5900万円(同646.9%増)となった。

「新日本プロレス」では「G1CLIMAX33」等の興行を、「スターダム」では「5★STAR GP2023」等の興行を開催した。観客動員数は引き続き緩やかな回復傾向を持続しており、順調に推移した。

ブシロードウェルビーでは、新日本プロテイン×バンドリ!×ヴァイスシュヴァルツとグループ内のIPを掛け合わせて生まれたカード付プロテインバー「Roseliaプロテインバー」の販売を開始した。また、フィットネスクラブ事業からの撤退により、営業損失が減少した。

 

■2024年6月期の業績見通し

2024年6月期の業績は、売上高510億円(前期比4.5%増)、営業利益20億円(同40.9%減)、経常利益23億円(同48.9%減)、最終利益12億3400万円(同39.8%減)、EPS17.32円を見込む。下期偏重の予算になっているという。

・売上高:510億円(同4.5%増)
・営業利益:20億円(同40.9%減)
・経常利益:23億円(同48.9%減)
・最終利益:12億3400万円(同39.8%減)
・EPS:17.32円

計画に対する進捗率は、売上高22.7%、営業利益31.1%、経常利益33.5%、最終利益24.2%となっている。

・売上高:22.7%
・営業利益:31.1%
・経常利益:33.5%
・最終利益:24.2%