バンナムHD、派遣社員がバンダイの廃棄商品を8年にわたって不正に持ち出して8700万円の売却益 契約解除と刑事告訴、民事でも責任追及へ
バンダイナムコホールディングス<7832>は、この日(11月24日)、子会社バンダイナムコビジネスアークに勤務していた元派遣社員による不正行為が判明したと発表した。警察への相談および捜査協力を行い、本日、子会社バンダイが警察に被害届を提出したとのこと。今後は民事上の責任のみならず、刑事上の責任も追及していく。また、元派遣社員との派遣契約を2023年8月20日付で解除したという。
バンダイは、2023年6月より外部からの情報等に基づき、商品の不正流出の疑いについて調査を行ったところ、同社の廃棄予定商品等の集積庫に不正に侵入して廃棄予定商品を持ち出している者がいることが判明したという。これを受けて、速やかに警察へ相談するとともに、直ちに社外弁護士を委員長とする内部調査委員会を立ち上げ、調査を行った。
その結果、元派遣社員が、2015年より2023年までの約8年間にわたり、廃棄庫等から廃棄予定商品を持ち出し外部業者に販売するなどの行為により、8700万円の利益を不正に得ていたことが判明したという。同社グループでは、民事上の責任のみならず、刑事上の責任も追及するため、今後も捜査機関による捜査に全面的に協力していく、としている。
なお、本件の管理監督責任を明確にするため、以下の処分を決定し実行する。
①バンダイナムコホールディングスの管理担当取締役1名の報酬減額
・2023年10月より月額基本報酬の5%を3カ月間減額
②バンダイナムコビジネスアークの代表取締役および取締役2名の報酬減額
・代表取締役:2023年10月より月額基本報酬の10%を3カ月間減額
・取締役:2023年10月より月額基本報酬の5~10%を1カ月間減額
③バンダイナムコビジネスアークの上位管理者1名
・社内規程にのっとり厳正な処分を実施
再発防止のため、これまでグループのコンプライアンス憲章を制定し、従業員や派遣社員等を対象とした憲章の掲示やコンプライアンスに関する冊子の配布、eラーニングによる社内教育、社員に対するコンプライアンス意識調査などを継続的に行い、コンプライアンス意識の徹底を図ってきたという。今後は、不正行為の発生を厳粛に受け止め、コンプライアンス意識のさらなる徹底に取り組んでいく、とした。また、外部専門家とともに再発防止に向けた各施策として、商品廃棄プロセスの見直しや、警備体制の強化などを行う。
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイ
- 設立
- 1950年7月
- 代表者
- 代表取締役社長 竹中 一博
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1491億5500万円、営業利益122億4100万円、経常利益134億4600万円、最終利益99億4700万円(2023年3月期)
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 川口 勝
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832
会社情報
- 会社名
- バンダイナムコビジネスアーク