coly、第3四半期決算は営業損失8億9800万円と前年3億2300万円から赤字幅拡大…既存タイトル苦戦、新作開発や新規事業への先行投資も負担に
coly<4175>は、12月14日、2024年1月期 第3四半期累計(23年2月~23年10月)の決算を発表し、売上高32億8300万円(前年同期比11.1%減)、営業損失8億9800万円(前年同期は3億2300万円の損失計上)、経常損失8億9700万円(同3億2200万円の損失計上)、最終損失8億9900万円(同2億0400万円の損失計上)だった。
・売上高:32億8300万円(同11.1%減)
・営業損失:8億9800万円(同3億2300万円の損失計上)
・経常損失:8億9700万円(同3億2200万円の損失計上)
・最終損失:8億9900万円(同2億0400万円の損失計上)
■概況
減収・赤字幅拡大となったが、同社では、モバイルオンラインゲームの既存タイトルの売上伸び悩みに加えて、『ブレイクマイケース』や大手エンターテインメント企業との協業案件や新規施策・新規事業などの先行投資を行ったことが響いた、としている。先を見据えた投資を行っている段階で、いまは我慢の時期のようだ。
主力のモバイルオンラインゲームについては、今一度プレイヤーファーストの視点に立ち返り、IPとしての信用獲得に注力してきた。『スタンドマイヒーローズ』については7周年を迎え、各種周年施策を展開したほか、人気アニメとのコラボレーションを実施した。『魔法使いの約束』については、ストーリーの第2部の完結を記念したキャンペーンや他社IPとのコラボレーション企画を実施し、反響があった。
また、10月には新作『ブレイクマイケース』のサイトをオープンし、リリース準備を進めた。
運営中のゲームは成熟期を迎えており売上に伸び悩みがみられるものの、引き続き、プレイヤーにとって魅力のある運営を実施しながら、舞台やキャストイベント等のリアルイベントやメディア、グッズ等を絡めつつ、ゲームだけでなくIPとしての成長を目指していく。また、同時に新たなIPの創出・新たなゲームの開発を進行し、安定成長のための準備をすすめていく。
メディアにおいては、『スタンドマイヒーローズ』の周年グッズ販売が好調に推移したほか、声優のキャストイベントを開催し、ゲームとリアルで連動して楽しむ企画を展開した。『魔法使いの約束』ではアミューズメント施設とコラボレーション企画を実施し、IP全体としての成長を目指した。また、他社様IPを活用したライセンスビジネスや「推し活」を応援する新規事業を展開し、メディア事業は前年を上回る結果となった。
さらにAI関連を中心とした新規事業を推進し、AIを活用した新たなエンタメの創出及びゲーム開発等への活用による生産性の向上を目指したほか、toB向けにイラストや音声をAIで制作するサービスを開始した。
しかしながら、運営中ゲームの売上の伸び悩みが大きく影響し前年同期比で売上が減少した。また、現在開発中の『ブレイクマイケース』や大手エンターテインメント企業との協業案件の費用が先行していること、新規施策・新規事業への先行投資をすすめたことにより販売及び一般管理費は前年同期比で増加し、収益を圧迫した。
■2024年1月期の業績予想
2024年1月通期の業績予想は非開示。直近の新作ゲームについてサービス終了判断を行うに至った状況も踏まえ、売上高の合理的な算出が困難であることに加え、モバイルオンラインゲーム市場を取り巻く競合環境の変化が激しく、売上動向の予測が困難であることを主な理由としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社coly(コリー)
- 設立
- 2014年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 中島 杏奈/共同創業者 代表取締役副社長 中島 瑞木
- 決算期
- 1月
- 直近業績
- 売上高50億6400万円、営業損益8億1300万円の赤字、経常損益7億9400万円の赤字、最終損益8億3000万円の赤字(2023年1月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 4175