壽屋、第3四半期決算は営業利益64%減の7億1400万円と大幅減益…美少女プラモや北米フィギュア販売不振、円安や原油高によるコスト増も収益圧迫
壽屋(コトブキヤ)<7809>は、5月15日、2024年6月期 第3四半期累計(23年7月~24年3月)の決算を発表し、売上高106億2900万円(前年同期比20.2%減)、営業利益7億1400万円(同63.6%減)、経常利益6億7200万円(同64.8%減)、最終利益4億5900万円(同65.2%減)だった。
・売上高:106億2900万円(同20.2%減)
・営業利益:7億1400万円(同63.6%減)
・経常利益:6億7200万円(同64.8%減)
・最終利益:4億5900万円(同65.2%減)
同社では、美少女プラモデル市場の競争激化を要因としてプラモデルの売上が伸び悩んだことや北米におけるフィギュアの販売不振に加え、円安や高インフレ環境に伴う原材料費上昇等による製品仕入コストの上昇が収益を圧迫した、としている。第4四半期に自社IP製品の投入が集中していることも一因だという。ただ、そのなかでも『ホロライブ』や『ぶいすぽっ!』関連は好調だったとのこと。
【グラフを追加】
■国内市場
プラモデル製品の展開については、自社IP製品『メガミデバイス』より2024年1月に「BUSTER DOLL ガンナー」、2024年3月に「BUSTER DOLL ナイト」を、2024年2月に自社IP製品『アルカナディア』より「エレーナ」、そして新規自社IP『無限邂逅メガロマリア』より「プリンシパル」を発売し、これらの製品が売上に貢献したが、今般の美少女プラモデル市場における競合企業増加による競争激化を要因として、当該カテゴリー全体の売上は伸び悩んだ。
他方、フィギュア製品の展開については、2024年1月に『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』より「ロキシー・ミグルディア」、2024年2月に『《推しの子》』(《》は隅付き括弧)より「有馬かな」、2024年3月に『ARTIST SUPPORT ITEM』のアクションフィギュア「ハンドモデル/R」等が売上に貢献した。
■北米地域
プロモーション活動と新規取引先の開拓を積極的に行ったが、前年同期と比較して、売上に貢献したアイテムの件数が減少したこと及びコロナ禍における物流混乱を発端とした在庫調整の影響により、当該地域の売上は伸び悩んだ。
■アジア地域
『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』より「ロキシー・ミグルディア」がフィギュア製品の売上に貢献したが、プラモデル製品の売上は伸び悩んだ。
■直営店舗による小売販売
『ホロライブ』のオフィシャルグッズを取り扱う「ホロライブコトブキヤショップ」を全店舗で、Virtual esports プロジェクト『ぶいすぽっ!』の公式ショップ「ぶいすぽっ!コトブキヤショップ」を秋葉原館に続き立川本店、日本橋の2店舗で、それぞれ2024年3月にオープンした。店舗キャンペーンの実施や『VTuber』関連商品が堅調に推移したことに加え、訪日外国人客の増加により、各店舗の売上は増加した。
■2024年6月期の業績見通し
2024年6月期の業績は、売上高160億円(前期比11.6%減)、営業利益15億円(同42.6%減)、経常利益14億5500万円(同42.8%減)、最終利益10億1000万円(同42.5%減)、EPS127.47円を見込む。
・売上高:160億円(同11.6%減)
・営業利益:15億円(同42.6%減)
・経常利益:14億5500万円(同42.8%減)
・最終利益:10億1000万円(同42.5%減)
・EPS:127.47円
会社情報
- 会社名
- 株式会社壽屋(コトブキヤ)
- 設立
- 1953年1月
- 代表者
- 代表取締役社長 清水 一行
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高163億7900万円、営業利益16億5600万円、経常利益16億円、最終利益11億300万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 7809