トーセ、第1四半期(9~11月)決算は売上高43.4%減、2.1億の営業赤字を計上 開発序盤の案件が多く開発売上が低調 一部の案件の開発長期化で利益率も悪化
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トーセ<4728>は、1月11日、2024年8月期の第1四半期(9~11月)の連結決算を発表、デジタルエンタテインメント事業のゲームソフト関連において、例年よりも開発序盤の案件が多いことなどから、開発売上が低調に推移した。また、減収の影響に加え、一部の案件で開発が⾧引いたことでコストが膨らんで売上総利益率が低下し、各利益項目とも赤字計上となった。
売上高9億3600万円(前年同期比43.4%減)
営業損益2億1200万円の赤字(前年同期1億8400万円の黒字)
経常損益2億600万円の赤字(同1億8000万円の黒字)
最終損益1億3900万円の赤字(同1億1300万円の黒字)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①デジタルエンタテインメント事業 売上高8億5300万円(前年同期比44.7%減)、営業損益2億3200万円の赤字(前年同期1億6200万円の黒字)
ゲームソフト関連については、家庭用ゲーム機向けのソフト開発案件を複数件進行しており、なかには数年かけて数十億円規模の開発を予定している大型のものもいくつかあるが、第1四半期連結累計期間においては開発工程がまだ序盤で、生産効率がじゅうぶんに高まっていない案件の占める割合が例年よりも高かったことから、開発売上は低水準の状態で推移した。その結果、売上高は前年同期比59.1%減となった。前年同期は開発が最終段階に入り活動が最も活発化していた案件の貢献により、収益が大きく膨らんでいたことから、前年同期と比較したときの減収幅が大きくなっている。また、利益面では、一部の案件で、成果物の品質向上等のために開発が長引いたことでコストが膨らみ、売上総利益率が一時的に大きく悪化した。第2四半期以降に改善を図れるよう、リカバリに取り組んでいる。
モバイルコンテンツ関連については、継続してサービスしている運営案件は引き続き堅調に推移し、運営売上は前年同期よりも伸長した。一方、新規のスマートフォンゲームの開発案件にも取り組んでいるものの、案件数、規模ともに前年同期より小さく、開発売上は減少した。その結果、売上高は同9.5%減となった。
②その他事業 売上高8300万円(同25.7%減)、営業利益2000万円(同8.5%減)
家庭用カラオケ楽曲配信事業は、安定して高水準な収益を維持した。SI事業では、想定していた案件の一部を失注したことや、開発遅延が発生していることなどにより、開発売上が減少した。 -
■通期予想は変更なし
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2024年8月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、以下のとおり。
第1四半期の売上の水準は当初の想定内。第1四半期に急増した開発コストについては、第2四半期以降でリカバリ策を検討しているため、現時点では前回発表の業績予想を据え置く、としている。
売上高60億円(前期比3.8%増)
営業利益5億5000万円(同12.6%増)
経常利益5億5400万円(同4.3%増)
最終利益3億7000万円(同25.9%減)
会社情報
- 会社名
- 株式会社トーセ
- 設立
- 1979年11月
- 代表者
- 代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4728