【ゲーム株概況(2/8)】『フォートナイト』巡る思惑でmonoAIがストップ高 決算嫌気しDeNAとグリー、コロプラが下落

2月8日の東京株式市場は3日ぶりに反発。日経平均株価は、前日比743円36銭高の3万6863円28銭でこの日の取引を終え、バブル経済崩壊後の高値を更新した。日銀副総裁の講演での発言を受けて金融緩和継続への思惑が広がったことに加え、アームの好決算を受けてソフトバンクグループが大幅高となったことを受けて指数の伸びをけん引した。同社株だけで148円を押し上げたという。指数寄与度の大きい銘柄が物色されたという。

こうしたなか、ゲーム関連株を見ると、monoAI technology<5240>がストップ高。ウォルト・ディズニーがエピックゲームズの株式15億ドル相当を取得すると報じたことで思惑が出た模様。monoAI technologyは、『フォートナイト』上でメタバースを構築するサービスを展開していることから物色されたもよう。

これは余談だが、ウォルト・ディズニーがエピックゲームズの株式を取得すると、恩恵があるのか疑わしいmonoAIが物色されるのか、意味がわからないと思うゲーム業界の関係者も少なくないと思う。記者もこういう場面にしばしば出くわし、首を傾げ、また反発もしたものだが、「そういうものだ」と割り切るしかない。お祭りには乗らないと損…なのかもしれない。この種の思惑で矛先になるのは値動きの激しい小型株が多い。

任天堂<7974>が4日ぶりに反発し、昨年来高値を更新した。岩井コスモ証券が同社の投資判断「A」を継続し、目標株価を7500円から1万円に引き上げたことが市場の関心を集めているようだ。みずほ証券も社の投資判断「中立」の継続とし、目標株価を5700円から6500円に引き上げた。このほか、バンナムHD<7832>やスクエニ<9684>、カプコン<9697>、コナミG<9766>、コーエーテクモHD<3635>も高い。

その一方で、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>が大幅反落し、昨年来安値を更新した。前日2月7日に発表した第3四半期決算がゲームやのれんの減損の計上により、数100億円規模の巨額の赤字計上となったことが市場から嫌気されているようだ。

コロプラ<3668>が下げ幅を拡大して3日続落した。前日2月7日に発表した第1四半期決算が前年同期比で大幅減収・営業赤字転落となったことが嫌気されているようだ。第2四半期が減益だったグリー<3632>もさえない。