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カヤック<3904>は、2月15日、英治出版の株式を2月29日付で取得し、子会社化することを発表した。取得価額は非開示。
具体的には、英治出版の発行済株式5801株のうち、既存株主より5000株(発行済株式数の約86.2%)を取得する。また、同社代表取締役である柳澤大輔氏が、自身保有のカヤックの株式を対価として既存株主より800株を取得すると同時に、この株式についてもカヤックが取得し、英治出版は同社の連結子会社(発行済株式数の 99.9%)となる予定だ。
※同社が必要な自己株式を保有していないため、柳澤氏を経由した取引となる。英治出版は小規模な組織ながら、主にビジネスパーソンに向けた学びや社会課題といったテーマの中でロングセラー、ベストセラーを数多く生んできた出版社。「イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」」(安宅和人著)といった様々な読者に受け入れられたビジネス書や、「ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」(フレデリック・ラルー著)といったより専門性の高い分野での話題作もつくり出し続けている。経営者やコンサルタントはもちろん、新卒の社会人や学生まで幅広いビジネスパーソンに強い支持を受ける出版コンテンツを生む企画力、編集力を持っている。
今回、英治出版をグループに迎えることで、同社既存の本の出版のみならず、そのビジネスコンテンツの開発力を広義に捉え、同社の持つサービスやエンタテインメントコンテンツの開発力と組み合わせた新たな「まなびコンテンツ」の展開を検討していく。また、それらのビジネスコンテンツを通じて、共に学び、共に成長するというテーマへ広げ、同社のコミュニティ活性化の技術を組み合わせることによる事業機会拡大も構想していく。
さらに、英治出版が培ってきたビジネス領域での先進的なナレッジやネットワークは、カヤックが志向する新しい組織運営や経営のあり方にも反映できると考えているという。同社のアセットを活かして、面白法人グループとしての新しいガバナンスのあり方や経営的進化も推し進めながら、グループ全体としての競争力強化と企業価値向上を目指す。
なお、2024年12月期のカヤックの連結業績に織り込んで計画を行っているが、今後開示すべき事項が生じた場合には、別途開示するとしている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社カヤック
- 設立
- 2005年1月
- 代表者
- 代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高174億6700万円、営業利益10億2100万円、経常利益10億3800万円、最終利益5億1100万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3904