タカラトミー、24年3月期は売上高11%増、営業益43%増に キデイランドのグッズ販売が好調 タカラトミーアーツのガチャ事業は年齢層の拡大が進む

  • タカラトミー<7867>は、5月14日、2024年3月期の連結決算を発表、日本、アジア地域において玩具事業に加え、特に玩具周辺事業及と小売事業が好調に推移したほか、海外もTOMY Internationalが堅調に推移し、2ケタ超の増収増益を達成した。

    売上高2083億2600万円(前々期比11.2%増)
    営業利益188億1800万円(同43.4%増)
    経常利益178億700万円(同47.9%増)
    最終利益98億800万円(同18.0%増)

    国内では、「トミカ」では幅広いターゲット層に人気のあるコンテンツを取り入れた「ドリームトミカ」シリーズに加え、可能な限りリアリティを再現した「トミカプレミアム」シリーズが好調に推移した。「プラレール」においては“飾る楽しみ”と“走らせる楽しみ”を両立した「プラレール リアルクラス」の展開を6月にスタートさせるなど、年齢軸の拡大に努めた。

    現代版ベーゴマ「ベイブレード」の第4世代となる「BEYBLADE X(ベイブレードエックス)」では、7月に玩具シリーズを発売し、子どもだけでなく大人からも注目を集めた。また、10月からはテレビアニメ放送の開始により人気が拡大するとともに、世界的メタバースプラットフォーム「Roblox」に公式メタバースワールド「BEYBLADE PARK」をオープンするなど、デジタル連動を図った。「トランスフォーマー」は、新作映画公開に伴い関連玩具を新たに発売したものの、厳しい海外玩具市場の影響などから輸出は期待値には届かなかった。

    イベント事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から開催を中止していた「トミカ博」「プラレール博」など、各種イベントを2023年のゴールデンウィークより再開し好評を博した。また、小売事業においては、キデイランドにて都市部店舗を中心とした訪日外国人観光客を含めた大幅な人流の回復に加え、キャラクター専門店舗などによるグッズ販売の拡大により好調に推移した。

    タカラトミーアーツが展開するガチャ事業では、大型ガチャ売場の設置拡大やヒットコンテンツを使った年齢層の拡大などにより販売が増加した。アミューズメントマシンでは「ポケモンメザスタ」がキャラクターの高い人気もあり、引き続き注目を集めた。

    デジタル事業においては、カードゲームアプリ『デュエル・マスターズ プレイス』が人気キャラクターとのコラボなどによりビジネスを拡大させるとともに、10月にはロングセラー盤ゲーム「人生ゲーム」のNintendo Switch専用ソフトを発売して好評を博すなど、自社IPのデジタル展開を進めた。

    海外では、アジア市場の好調が目立ち、「トミカ」や「ポケモン」「ダイアクロン」などが人気を集めるとともに、前期第1四半期に中国で行われていたロックダウンの反動等もあり販売は好調に推移した。また、タカラトミーアーツのアミューズメントマシン「ポケモンガオーレ」が好評を博したほか、「BEYBLADE X」では、日本と同時期の7月に香港・台湾、11月以降に韓国・中国などアジア地域において商品展開をスタートさせ、アニメ放送を11月に香港、12月に台湾、2月に韓国・タイにて開始した。

  • ■今期も増収増益を見込む

  • 2025年3月期通期の連結業績予想については、以下のとおりで、増収増益を見込んでいる。

    売上高2300億円(前期比10.4%増)
    営業利益200億円(同6.3%増)
    経常利益195億円(同9.5%増)
    最終利益125億円(同27.4%増)

     

  • 【追記】
    業績推移のグラフを追加した。

株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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