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セガサミーホールディングス<6460>は、本日(6月6日)、「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」および「アンケート分析機能を有した生成AI環境」を新たに構築し、5月7日よりセガ フェイブ Toysカンパニー(以下、Toysカンパニー)に展開したことを発表した。
Toysカンパニーでは、玩具のデザイン案制作やアンケート集計業務において実証実験を行い、業務の効率化および精緻化を実現した。今後Toysカンパニーでは本生成AI環境を全社へ展開し、さらなる感動体験を創造していく。
■本生成AIの開発背景と概要
従来、Toysカンパニーでは玩具のデザイン案の制作やアンケートの分析作業に多くの工数がかかっており、その工数は多い時で製品開発全体の約20%を占めていた。まず、デザイン案の制作業務を効率化するために、2023年10月に発表した「社内情報を参照可能な生成AI」の環境を構築した経験を活かし、新たに「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」を構築した。これにより、既存の自社製品を学習した生成AIが、バラエティ豊かなデザイン案を迅速に生み出すことを実現した。そして、アンケート分析業務においては、特に自由記入欄に寄せられた大量の意見・感想に対し、主観性やバイアスを排除した精緻な分析を行うため、多くの時間、あるいはアウトソーシングによるコストが必要となっていた。今回構築した「アンケート分析機能を有した生成AI環境」は、顧客感情等も含めた信頼性の高い分析結果を、外部発注を必要としない社内のシステムで、より早く得ることが可能だ。
なお、Toysカンパニーでは自社製品である「動く絵本プロジェクター Dream Switch」を題材に実証実験を行い、以下の検証結果を得ている。
・自社画像学習による画像生成AI
自社製品の画像を学習させた画像生成AIを活用し、既存製品のデザインを踏襲した改善案などを短時間かつ幅広く生成する。デザイナーは、AIが生成したデザイン案を基に、一層洗練されたデザインを制作するなど、クオリティを高める業務に集中することが可能となった。なお、本画像生成AIの活用により、デザイン案は100倍もの件数となった。今後、他の玩具のデザイン案制作においても選択の幅が大きく広がることを見込んでいる。
※画像学習や商品化にあたり他社様の権利を侵害することはない。また、取引先との契約内容を遵守した上で運用する。・アンケート分析機能を有した生成AI
数万件におよぶアンケートの回答から、自由記入欄を含めた分析を実行する。顧客から受けた意見や背景にある感情まで、生成AIが抽出・分類して製品改善案の提案まで行う。これにより、担当者の主観やバイアスを排除した信頼性の高いデータを得ることが可能となり、同時に飛躍的な効率化を実現した。なお、今回の実証実験において、アンケート分析業務は約80%の効率化を実現している。今後もセガサミーグループでは、企画・開発業務を含む各種業務において、生成AIの活用を進め、生産性の向上を目指すとともに、業務品質を高め、新たな価値創造に取り組んでいく。また、アジア、欧州、北米の海外グループ会社にも本実行環境を展開し、業務効率化を進めグローバルにおける開発力強化を目指していく。
会社情報
- 会社名
- セガサミーホールディングス株式会社
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6460