トーセ、24年8月期の営業損益を2000万円の黒字→4億5000万円の赤字に大幅下方修正…顧客の方針転換で一部案件が中止、失注案件や受注の遅れも

 ゲームソフトの受託開発大手のトーセ<4728>は、7月4日、2024年8月期連結業績予想の下方修正を行い、売上高48億3000万円(前回予想55億2000万円)、営業損失4億5000万円(同2000万円の利益計上)、経常損失4億4500万円(同2000万円の利益計上)、最終損失2億9600万円(同5400万円の利益計上)、EPS-39.1円(同7.12円)とした。

・売上高:48億3000万円(前回予想55億2000万円)
・営業損失:4億5000万円(同2000万円の利益計上)
・経常損失:4億4500万円(同2000万円の利益計上)
・最終損失:2億9600万円(同5400万円の利益計上)
・EPS:-39.05円(同7.12円)

前期2023年8月期実績の売上高57億8300万円、営業利益4億8800万円、経常利益5億3100万円、最終利益4億9900万円から一転して赤字となる見通し。

 

Nintendo Switchの後継機の噂が出るなどハードウェアサイクルの後半になってくると、ゲーム関連企業は業績面で苦しむことが増える傾向にあるが、一体何があったのか。

同社では、第3四半期に顧客の方針転換に伴う同社の業績への影響が明らかとなった、としている。前期の期初から制作を進めていたゲームソフト関連の一部の案件が中止となり、売上が見込めず、大きな損失を計上する事態となったとのこと。

また、前期中に受注を見込んでいた案件の一部は失注し、一部は顧客からの発注が想定よりも遅れ着手が2025年8月期以降にずれ込むこととなった、としている。

なお、2025年8月期以降も、顧客における事業の方針転換等の影響による、同社の受注や開発進行が従前よりも不透明な状況が一部継続することが見込まれるが、プロジェクト管理ルールの強化と徹底に取り組んでおり、現在予定している案件を着実に立ち上げ、業績を回復させていく考えだ。

 

【追記】
業績推移は以下の通り。通期ベースで赤字となるのはここ20年なかったことがわかる。2016年8月期は業績予想は赤字見通しだったが、黒字で着地した。

※2024年8月期は見通し。

株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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