ワコム、第1四半期決算は営業利益198%増の25億円…タブレット・ノートPCなどOEM供給が伸長

ワコム<6727>は、7月29日、2025年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高291億7500万円(前年同期比20.9%増)、営業利益25億2500万円(同198.1%増)、経常利益36億4300万円(同37.1%増)、最終利益26億8400万円(同30.4%増)だった。

・売上高:291億7500万円(同20.9%増)
・営業利益:25億2500万円(同198.1%増)
・経常利益:36億4300万円(同37.1%増)
・最終利益:26億8400万円(同30.4%増)

同社では、デジタルペン技術(アクティブES:Active Electrostatic、EMR:Electro Magnetic Resonance)について、タブレット・ノートPCなどOEM提供先からの需要が伸びたことが主な増収・増益の要因だった、としている。また、ペンタブレット製品やディスプレイ製品は減収・赤字幅拡大となった。

セグメント別の状況は以下のとおり。

 

■ブランド製品事業

売上高は74億4300万円(前年同期比4.8%減)、セグメント損失は8億8300万円(前年同期はセグメント損失6億8000万円)となった。

<クリエイティブソリューション>
クリエイティブソリューションは、市場環境の変化による影響を受けるなか、ディスプレイ製品、ペンタブレット製品ともに販売が減少し、前年同期の売上高を小幅に下回った。

【ディスプレイ製品】
プロ向けモデルは、2023年10月及び2024年4月にラインアップを拡充したなか、需要の増加などにより前年同期の売上高を上回った。プロ向けモデル以外では、中価格帯モデルが需要の減少などにより前年同期の売上高を下回ったほか、低価格帯モデルが2023年8月にはラインアップを拡充したものの需要の減少などにより前年同期の売上高を大幅に下回った。これらの結果、ディスプレイ製品全体の売上高は、前年同期を下回った。

【ペンタブレット製品】
プロ向けモデルは、経年に加えて需要の減少などにより前年同期の売上高を僅かに下回った。プロ向けモデル以外では、低価格帯モデルが需要の増加などにより前年同期の売上高を上回った一方で、中価格帯モデルが2023年8月にラインアップを拡充したものの需要の減少などにより前年同期の売上高を下回った。これらの結果、ペンタブレット製品全体の売上高は、前年同期を僅かに下回った。

<ビジネスソリューション>
流動的な市況や案件進捗の動向の影響があるなか、ビジネスソリューション全体の売上高は、前年同期を上回った。

 

■テクノロジーソリューション事業

売上高は217億3000万円(前年同期比33.2%増)、セグメント利益は48億3700万円(同75.6%増)となった。

【AESテクノロジーソリューション】
市場環境の変化による影響を受けるなか、AESテクノロジーソリューション全体の売上高は、前年同期を上回った。

【EMRテクノロジーソリューション】
OEM提供先の需要が増加したことから、EMRテクノロジーソリューション全体の売上高は、前年同期を大幅に上回った。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高1200億円(前期比1.0%増)、営業利益85億円(同20.4%増)、経常利益85億円(同13.7%減)、最終利益62億円(同35.9%増)、EPS42.69円を見込む。

・売上高:1200億円(同1.0%増)
・営業利益:85億円(同20.4%増)
・経常利益:85億円(同13.7%減)
・最終利益:62億円(同35.9%増)
・EPS:42.69円

計画に対する進捗率は、売上高24.3%、営業利益29.7%、経常利益42.9%、最終利益43.3%となっている。

・売上高:24.3%
・営業利益:29.7%
・経常利益:42.9%
・最終利益:43.3%

株式会社ワコム
https://www.wacom.com/ja-jp

会社情報

会社名
株式会社ワコム
設立
1983年7月
代表者
代表取締役社長兼CEO 井出 信孝
決算期
3月
上場区分
東証プライム
証券コード
6727
企業データを見る