フリュー、第1四半期決算は営業利益51％減の6億4800万円と大幅減益…人件費中心に販管費が圧迫、グッズやクレーンゲーム景品の仕入費用増も響く

フリュー<6238>は、8月9日、2025年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高100億4600万円(前年同期比0.7%増)、営業利益6億4800万円(同50.7%減)、経常利益6億5100万円(同48.4%減)、最終利益4億3600万円(同48.1%減)だった。

・売上高:100億4600万円(同0.7%増)
・営業利益:6億4800万円(同50.7%減)
・経常利益:6億5100万円(同48.4%減)
・最終利益:4億3600万円(同48.1%減)

大幅な減益となったが、同社では、各事業セグメントで人件費など販売管理費が増えたことが収益を圧迫した、としている。さらにキャラクターグッズでは仕入費用の増加、プリントシールではプレイ回数の減少、ゲーム事業では7月発売タイトルの広告宣伝費が影響したようだ。

■世界観ビジネス

売上高は58億5100万円(同5.0%増)、営業利益は5億1000万円(同29.8%減)となった。

世界観ビジネスでは、定番キャラクターや、人気漫画作品及び世界的人気ゲーム等のトレンドを踏まえた多数のIPの獲得とその商品化に引き続き注力し、売上は堅調に推移している。商品の生産は主に中国で行っているため、ドル建て決済による仕入費用増の影響はあるものの、為替変動リスクを軽減するための対策を適宜実施し、利益に対する影響を抑制している。

クレーンゲーム景品は、クレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化に加え、インバウンド需要の後押しの結果、順調に売上を拡大している。

海外物販は、主要マーケットである中国及びアメリカからの受注状況が改善しており、新規販路の拡大や海外向けのIP取得に注力した結果、売上は増加している。

高価格帯ホビーは、収益性を重視した高人気IPの商品化を推進し、ホビーECサイト「FURYU HOBBY MALL(フリューホビーモール)」を活用した販売促進に注力している。

■ガールズトレンドビジネス

売上高は33億9500万円(同6.1%減)、営業利益は8億8100万円(同17.8%減)となった。

新型コロナウイルス感染症がもたらしたライフスタイルやニーズの多様化といった外部環境の変化に対応するため、従来よりも「+αの価値」を体験できる新機種の導入や、定番人気キャラクターとのコラボの実施など、ユーザー数拡大のための販促施策を実施した。

4月には新高校生向け新規顧客獲得キャンペーンを実施、6月には新機種「わたウサ」を発売した。しかしながら、第1四半期連結累計期間のプレイ回数は711万回(前第1四半期累計は767万回)の前年同期比減となった。

プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」では、重要なKPIと位置付けている有料会員数は、会員規模を維持するための新規入会者の流入強化施策を実施したものの、2024年6月末時点で140万人(2023年6月末時点は145万人)の前年同期比減となった。なお、当サービスのさらなる成長戦略として前期にフォトストレージ・サービス「PiCTLINK photos」をリリースし、今後の利用拡大のため、退会率抑制を推進している。

■フリューニュービジネス

売上高は7億9900万円(同1.8%増)、営業損失は2億0200万円(前年同期は8100万円の営業損失)となった。

家庭用ゲームソフト事業については、既存タイトルのダウンロード版の販売に注力し、前年を上回る売上となった。また、7月発売の新作タイトル『REYNATIS/レナティス』の宣伝活動を実施、受注状況は好調。

ゲームアプリ事業においては、4月に新規タイトル「廻らぬ星のステラリウム」の配信を開始した。初期インストール数については、想定を上回る結果となっている。

アニメ事業は、4月にTVアニメ「ゆるキャン△」第3期の放送を開始した。同シリーズの関連商品の販売は売上に大きく貢献しており、主力タイトルとして成長を続けている。

カラーコンタクトレンズ事業については、自社ECサイト「Mew contact(ミューコンタクト)」のリニューアルを記念した販売促進キャンペーンを実施、引き続き顧客流入数を増加させる取り組みを進めている。

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高430億円(前期比0.5%増)、営業利益30億円(同20.4%減)、経常利益30億円(同19.7%減)、最終利益20億円(同19.7%減)、EPS75.64円を見込む。

・売上高:430億円(同0.5%増)
・営業利益:30億円(同20.4%減)
・経常利益:30億円(同19.7%減)
・最終利益:20億円(同19.7%減)
・EPS:75.64円

計画に対する進捗率は、売上高23.4%、営業利益21.6%、経常利益21.7%、最終利益21.8%となっている。

・売上高:23.4%
・営業利益:21.6%
・経常利益:21.7%
・最終利益:21.8%