アピリッツ、7月中間決算は営業益95%減の1300万円と大幅減益…ゲームや人材派遣順調もWebソリューションで”炎上案件”への対応で

アピリッツ<4174>は、9月13日、2025年1月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、売上高42億2100万円(前年同期比2.0%増)、営業利益1300万円(同94.9%減)、経常利益1000万円(同95.9%減)、最終損失1600万円(前年同期は1億5100万円の利益計上)だった。

・売上高:42億2100万円(同2.0%増)
・営業利益:1300万円(同94.9%減)
・経常利益:1000万円(同95.9%減)
・最終損失:1600万円(同1億5100万円の利益計上)

 

 

同社では、Webソリューション事業で継続して発生している大型案件の納期遅延の収束に向けて注力したことが大幅減益の要因になった、と説明している。外注費が一時的に増えたほか、人員がロックされたことによる影響が出たという。ただ、この"炎上案件"については9月には収束したとのことで、今後、リカバリーを目指していく。

セグメント別の状況は以下の通り。

① Webソリューション事業
売上高は16億2600万円(前年同期比6.3%減)、セグメント利益は1億7100万円(同69.7%減)となった。

第1四半期から継続して発生している大型案件の納期遅延の収束に向けて注力した。当該案件への大幅な人員投下等による当該案件の不採算化、人員投下に伴うリソース不足の発生による新規案件獲得の低下が見られた。これを鑑みた今後の方針として、プロジェクト管理体制の強化、ひいては収益基盤の改善に努めていく。

② デジタル人材育成派遣事業
売上高は10億8900万円(同19.6%増)、セグメント利益は9900万円(同299.4%増)となった。

急速に進むデジタルビジネスの進展とそれを支えるデジタル人材の需給ギャップが構造的に問題となっており、質の高いデジタル人材に対するニーズが依然として高まっている。同社グループでは、未経験に近い人員の採用を行い、過去から積み上げた質の高い教育を積極的に行うことで、質の高いデジタル人材を顧客に提供している。当中間連結会計期間においてもデジタル人材の派遣の需要は引き続き堅調に推移しており、それに伴って稼働人数も増加した。

③ オンラインゲーム事業
売上高は15億4400万円(同3.7%増)、セグメント利益は1億0800万円(同820.4%増)となった。

『けものフレンズ3』では、令和6年能登半島地震により甚大な被害を受けた「のとじま臨海公園水族館」に対して寄付が行える期間限定アイテムを販売し、その売上金額(Apple Inc.等のプラットフォーム提供会社に対して同社が支払う手数料を控除した後の金額)について、同社から日本水族館協会が主宰するクラウドファンディングを通して、5月に寄付を行った。

『UNI'SON AIR(ユニゾンエアー)』では、6月から7月にかけて開催した大型キャンペーン「UNIFES」が好評を博し、売上に貢献した。また、運営移管後に運営体制の効率化や外注の内製化を継続して行っていることで、原価は低減傾向にある。

受託開発・運営においては、他社開発ゲームの受託開発及び運営保守並びに共同運営を行ってきた。自社ゲームタイトルや運営移管タイトルの開発で獲得したノウハウを活かし、他社ゲーム開発の受注が安定的に推移した。また、4月にはブシロードが提供する『新テニスの王子様 RisingBeat』の運営に参画するなどを行った。

自社ゲームタイトルにおいて、『ゴエティアクロス』では、各種イベントの開催や新キャラクターの追加等を行い、売上維持に努めてきた。また、開発中の「式姫Project」の新作ゲームタイトルについては、秋のリリースを予定していたが、ゲーム体験及び品質のさらなる向上が必要と判断し、リリース時期の延期を決定した。

 

■2025年1月期の業績見通し 

2025年1月期の業績は、売上高90億円(前期比6.8%増)、営業利益3億0100万円(同49.7%減)、経常利益2億9500万円(同50.4%減)、最終利益1億5900万円(同58.7%減)、EPS38.63円を見込む。

・売上高:90億円(同6.8%増)
・営業利益:3億0100万円(同49.7%減)
・経常利益:2億9500万円(同50.4%減)
・最終利益:1億5900万円(同58.7%減)
・EPS:38.63円

計画に対する進捗率は、売上高46.9%、営業利益4.3%、経常利益3.4%となっている。

・売上高:46.9%
・営業利益:4.3%
・経常利益:3.4%

株式会社アピリッツ
https://appirits.com/

会社情報

会社名
株式会社アピリッツ
設立
2000年7月
代表者
代表取締役社長 執行役員CEO 和田 順児
決算期
1月
直近業績
売上高84億2700万円、営業利益5億9900万円、経常利益5億9600万円、最終利益3億8600万円(2024年1月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4174
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