【TGS2024】ネクソン、『アラド戦記』の世界観をベースとする『Khazan』を出展…開発陣へのインタビュー&Art Episodeに関する映像を公開

『アラド戦記』を原作とするハードコアアクションRPG『Khazan』がTGS2024に出展

9月26日~29日の期間、幕張メッセにおいて「東京ゲームショウ2024(TGS2024)」が開催中。

今回、ネクソン<3659>が2025年初頭にPC(Steam)、PlayStation 5、Xbox Series X|S向けに発売予定の『The First Berserker: Khazan』(ザ・ファースト・バーサーカー: カザン、以下『Khazan』)のブースを出展している。

本稿では、ネクソン『Khazan』ブースの模様を紹介しつつインプレッションを掲載。また、開発元であるNEOPLEのクリエイター陣へのインタビューをお届けする。

ハードコアアクションRPG『Khazan』とは?

『Khazan』は、全世界累計プレイヤー数が8億5千万人を超える、ネクソンの人気IPである『アラド戦記』ユニバースの1つを舞台にした、ハードコアアクションRPG。

本作は『アラド戦記』より数百年前のアラド大陸を舞台に、ペル・ロス帝国の大将軍「カザン」の物語が描かれる。

すべての鬼剣士(おにけんし)の祖先であるカザンは、狂竜ヒスマから帝国を救い英雄となるが、皇帝から反逆者の濡れ衣を着せられ、拷問を受け帝国を追放される。

プレイヤーは大将軍カザンとなり、自身を陥れた帝国への復讐のため、そして陰謀の真相を探るための戦いに身を投じていく。

試遊機が約40台用意された『Khazan』ブースは初日の朝から盛況(ホール8 - N03)

こちらがネクソン『Khazan』の全景。外壁2面をフル活用した大型ビジョンに映し出される映像は、会場を歩いていて思わず足を止めてしまいそうな迫力だ。

『Khazan』を試遊するために集まった来場者の列。写真は初日の11時30分頃に撮影したものだが、『Khazan』への期待の大きさが垣間見える光景と言える。

『Khazan』の試遊コーナー。試遊機には、マウスコンピューターの「G-Tune DG-I7G7A」、そして高性能グラフィックスGeForce RTX 4070 Ti SUPERを搭載したミドルスペックの最上級PCを使用して、『Khazan』のダイナミックな戦闘や特徴的なグラフィックを体験できる。

またヘッドセットには、ハイエンド音響 ASTRO Audio V2 採用し、微細な足音もクリアに再現する、ロジクールのゲーミングヘッドセット「Logicool G ASTRO A40 TRヘッドセット + MIXAMP PRO TR」を使用。高音質なサウンドで『Khazan』のゲームプレイを楽しむことができる。

『Khazan』を一足早くプレイ

メディア向けに用意された試遊機を使わせてもらい、30分ほど『Khazan』をプレイさせてもらった。

TGS2024の会場で試遊できる『Khazan』のコンテンツは、序盤のストーリーをプレイできる「ミッション」と、「ボルバイノ」「ランガス」に挑戦できる「ボスチャレンジ」の計3コンテンツとなっている。

[ミッション]

操作もおぼつかないのに、いきなりボスに挑むほど無謀ではないので、まずは序盤のストーリーを楽しみつつ操作を覚えるべく「ミッション」をプレイ。

荷台が牢屋になっているような馬車が雪山を進むシーンがムービーで流れたが、どうやら捕らえられているのは主人公のカザンのようだ。

しばらくするとトラブルがあり、牢屋の外に投げ出されたカザンの身体は血を流してボロボロ。そんなカザンを動かしてみると、足元の雪に足跡ができ、さらには血が滴り落ちるという細かいながらもものすごくリアルなグラフィックに驚かされてしまった。

また、3Dフォトリアリズムをベースとした一般的なハードコアアクションRPGと異なる、3Dセルアニメーション風の独自のグラフィックスタイルも特徴的に感じた。

フォトリアルとカートゥーンをシームレスに融合させた独自のグラフィックは、まるでキャラクターに命が吹き込まれたかのようで、『Khazan』の醸し出す荘厳かつ重厚なダークファンタジーの世界観を視覚から感じ取ることができた。

「ミッション」では雪山を進む道中、何体かの敵キャラクターと遭遇。

本作では戦況に応じてブロックやパリィ、ドッジといったアクションを活用しながら、敵の攻撃に合わせて身をかわしたり打ち合ったりできるので、アクションゲームの中核となる爽快感のあるアクションによるダイナミックな戦闘を楽しめるのが醍醐味と言える。

ちなみに個人的に一番爽快感を感じたのは、道中、近距離攻撃をしてくる敵と遠距離攻撃をしてくる敵と2体同時に戦ったシーンで、手前の近距離型に仕掛けると見せかけて素通りし、奥の遠距離型の敵を連続攻撃で押し切り崖下に落とすことができたのだ。若干姑息だが、ここが筆者今日一のファインプレイであり、滾った瞬間だった。

[ボスチャレンジ]

まだ時間があったので、「ボルバイノ」と「ランガス」という2種類のボスとのバトルが楽しめる「ボスチャレンジ」にも挑戦してみた。

「ミッション」である程度、初歩的な操作方法は掴んだものの、筆者は寄る年波からくる反射神経&動体視力の低下、そしてそもそもアクションゲームのプレイセンスがゼロでありナンセンスなものだから、それぞれのボスに何度か挑んではみたものの、都度返り討ちに合う始末。

ランガスに関しては何度か挑戦して、高低差のある場所で高い所から姑息な攻撃をしてみたりして惜しいところまで行った気がしたが、やっぱり駄目だった。

ただ流石はボス。そんじょそこらの雑魚敵とは攻撃パターンの引き出しの数が違い、さまざまな攻撃を仕掛けてくるので、それに合わせて戦い方を考える楽しさはあると思う…負けたけど。でも何度もトライしたい気持ちにさせてくれる中毒性が確かにあった。


▲ボスチャレンジ・ボルバイノ戦。


▲ボスチャレンジ・ランガス戦。

『Khazan』を開発するNeopleクリエイター陣にインタビュー

『Khazan』の試遊を終えた所で、本作の開発元であるNeopleのクリエイター陣へのインタビューを実施。

今回、NeopleのCEOでありプロデューサーのユン・ミョンジン氏、クリエイティブディレクターのイ・ジュンホ氏、アートディレクターのイ・キュチョル氏にお話を聞いた。

写真左から、
イ・キュチョル氏(アートディレクター)
ユン・ミョンジン氏(Neople CEO、プロデューサー)
イ・ジュンホ氏(クリエイティブディレクター)

――:まずはTGS2024に出展することになった率直なお気持ちを聞かせてください。

ユン・ミンジョン 弊社は長い期間『アラド戦記(ダンジョン&ファイター)』の開発に携わってきましたが、TGSに出展するのは初めての経験なのでとても楽しみでしたし、TGSに出せるゲームを作ることが出来た事を光栄に思います。TGS2024では多くのゲームファンに『『Khazan』』をプレイしていただき、そして期待してもらいたいです。

――:『Khazan』を開発する事になった経緯や背景について教えてください。

ユン・ミョンジン 『Khazan』の原作である『アラド戦記』は2Dの横スクロールアクションになっています。それを3Dにしつつ、『アラド戦記』の世界観をもっと上手く表現できるゲームを作りたかったというのが出発点でした。その中でアクション性を極めた、バトルアクションの魅力を3Dで極限まで追求した作品を開発し、『アラド戦記』が持つキャラクターや世界観をこの『『Khazan』』を通してゲームファンにお届けしようと考えました。

――:アクションについて特にこだった部分は?

イ・ジュンホ アクション性に関しては、原作の『アラド戦記』のIPが持つ早くて爽快感のあるアクションを活かしながらも、3Dのコンソールゲームという所で、家庭用ゲームファンが好む傾向を分析して、既存ユーザーが好きな『DARK SOULS』や『無双』系のアクションゲームを研究して、どういった部分が好まれているか調べていく中で、全てを取り入れているわけではないですが、それらの要素と『アラド戦記』のアクション性が上手く合致するように取捨選択して、ミックスさせることにこだわって開発しました。

――:グラフィック面もかなり力を入れている印象ですがどんなところにこだわっているのでしょうか?

イ・キュチョル 『アラド戦記』の世界観を意識して、それにふさわしいグラフィックを目指して作っています。カートゥーンのようなグラフィックでは3Dアクションゲームとして少し違うので、フォトリアルとカートゥーンをどうミックスさせるか意識しながら、3Dセルアニメーション風なグラフィックを実現させました。3Dセルアニメーションについては、『Khazan』のダークな世界観を上手く表現できるように、個人的に影響を受けたアニメ作品等を参考にしながグラフィックを作りました。

――:主人公のカザンはどのような魅力を持ったキャラクターでしょう?

ユン・ミョンジン カザンは『アラド戦記』において、一番の主役ともいえるプレイヤーキャラの鬼剣士の原型で、鬼剣士になった原因を生んだ過去の人物として描かれています。『アラド戦記』の世界観の中で一番の影響を与えた人物のひとりと言えます。ただ、原作ではあまり深く表現されておらず、過去の人物として核心的な内容だけが扱われていただけでしたが、『Khazan』ではカザンを主人公として原作ではポイントポイントでしか説明されなかった部分をより深くまで説明することで、カザンというキャラクターが裏切りに対して傷つき、それを克服していく部分をプレイヤーにも共感し没入できるゲームになっています。

イ・ジュンホ また、カザンの親友であるオズマという大魔導士も、原作において皇帝に裏切られて傷つき、使徒という重要な敵役に堕落していくのですが、今回はそこも深く描写していますので、物語として楽しんでもらえると思います。

――:2025年初頭に発売予定の『Khazan』ですが、多くの人がブースに並んでおり期待されています。ゲームファンに向けてメッセージをお願いします。

イ・ジュンホ 『Khazan』に関心を持っていただきありがとうございます。私たちのプロジェクトは『アラド戦記』が好きなメンバーが集まり、原作が持つ面白さを上手く表現できるように意識して作っています。原作ファンだけではなく、原作を知らないコンソールゲームファンでも楽しめる作品になっています。10月にはTCBTを行う予定なので、そちらでプレイしていただいて、「ここはこうしたほうがいい」というご意見があればそれを改善してより良いゲームを作っていきたいと考えています。

イ・キュチョル 子どもの頃からゲームが好きで、特にファミコンなどコンソールゲームを遊んで育った身なので、いわゆるビデオゲームの本場であるTGSに出展できて光栄です。皆さんも『Khazan』の試遊を楽しんでいただければ幸いです。

ユン・ミョンジン 原作の『アラド戦記』が日本でサービスを開始してから長い期間が経ちますが、多くの方に愛していただき感謝しています。我々は原作にとどまらず、『Khazan』のようなゲームを開発したり、日本のプレイヤーに楽しんでもらえるゲームを今後も作っていきたいと考えています。TGS2024で『Khazan』をプレイしていただいて、『アラド戦記』というIPにも興味を持っていただけたら嬉しく思います。

――:ありがとうございました。

『Khazan』をアートの視点から語る映像も公開

TGS2024の開幕に合わせ、『Khazan』のArt Episodeに関する映像が公開された。

この映像は、リードナラティブデザイナーやキャラクターデザイナーなどのデザイナーメンバーがアートの視点から『Khazan』を語る内容となっているのでチェックしてみよう。

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※画面は開発中のものです。

株式会社ネクソン
http://www.nexon.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益4233億5600万円、営業利益1347億4500万円、最終利益706億0900万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3659
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