24年上半期の東南アジアのモバイルゲームDL数は前期比3.4%増に 『Garena Free Fire』がDL数トップ 『eFootball 2024』などスポーツゲームも急成長 Sensor Tower調査

Sensor Towerは、「[レポート]2024年東南アジアのモバイルゲーム市場インサイト」を公開したことを発表した。

2024年上半期の東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数は、前期から3.4%増加して42億に達している。中でもインドネシアは、東南アジアでモバイルゲームのダウンロード数が最も多く、全体の41%を占めている。さらに、インドネシアは、2024年上半期のモバイルゲームダウンロード数成長率が前期比で15%を超えており、東南アジアモバイルゲーム市場成長のけん引役にもなっている。

本レポートでは、2024年の東南アジア市場のトレンドについての詳しい分析を提供する。これには、東南アジアモバイルゲーム市場における全体の収益・ダウンロード数推移および主要ジャンル別収益シェア・増減、市場別のダウンロード数・収益増減、人気タイトルのダウンロード数・収益ランキングが含まれる。また、東南アジア市場進出に成功した人気タイトルについてのケーススタディも行っている。

※本レポートで集計されたダウンロード数に関するデータは、App StoreおよびGoogle Playにおけるダウンロード数の推定値であり、事前ダウンロード、重複ダウンロード、サードパーティのAndroidマーケットからのダウンロード数は含まれていない。また、Google Playは中国本土では利用できない。

■2024年上半期東南アジアのモバイルゲームダウンロード数は42億まで回復

2024年上半期の東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数は回復に転じ、前期から3.4%増加して42億となっている。そのうちGoogle Playからのダウンロードの割合が91%となっている。

一方、東南アジアにおけるモバイルゲームアプリ内課金(IAP)収益は、前期比3.0%減の11億6,000万ドルであり、わずかに減少して2020年上半期の水準まで後退している。また、Google Playからの収益の割合が57%となっている。

■モバイルシミュレーションゲームダウンロード数が前期比11%増、収益ではモバイルスポーツゲームが39%の大幅増

東南アジアで最もダウンロード数が多いジャンルは、シミュレーション。Supercentが配信するピザレストランをテーマにしたモバイルタイクーン/クラフトゲーム『ピザレディー (Pizza Ready)』、CodeXploreが配信する配達員をテーマにしたモバイルシミュレーションゲーム『Ojol The Game』など、2024年は多数のシミュレーションゲームタイトルが東南アジアにおいてダウンロード数を大幅に増加させており、2024年1月から8月までの東南アジアにおけるモバイルシミュレーションゲームダウンロード数を前期から11%増加させて12億まで引き上げている。

東南アジアにおいて比較的収益が多いモバイルゲームのジャンルは、ストラテジーおよびRPG。2024年1月から8月までの東南アジアにおけるシェアは、ストラテジーが24%、RPGが23%となっている。収益成長においては、モバイルスポーツゲームの実績が際立っている。2024年1月から8月までの東南アジアにおける収益では、『eFootball 2024』が+80%、『EA SPORTS FC MOBILE』が+20%それぞれ前期から増加させており、これら人気タイトルの収益成長が東南アジアモバイルスポーツゲーム収益前期比39%増という大幅増の結果をもたらしている。

■東南アジアにおいて、インドネシアはモバイルゲームダウンロード数最多

東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数のうち、41%以上がインドネシアにおいて行われている。インドネシアは、2024年1月から8月までのモバイルゲームダウンロード数が前期から10%増加しており、東南アジアにおいてモバイルゲームダウンロード数を最も増加させている市場でもある。

■東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数ランキングでは、『Garena Free Fire』がトップをキープ

『Garena Free Fire』は、「The Chaos」「2024 Ramadan Campaign」「Mechadrake」などの一連のイベントの展開を受け、インドネシアにおける2024年1月から8月までのダウンロード数を前期比110%増と大幅に増加させた。この結果、東南アジアにおけるダウンロード数が前期から54%増加し、東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数とダウンロード数成長の両ランキングで引き続きトップの座を保っている。また『Garena Free Fire』は、世界市場においてもモバイルゲームダウンロード数ランキングでトップをキープしている。

Moonton TechnologyのモバイルMOBA『モバイル・レジェンド: Bang Bang』は、ダウンロード数が前期から45%増加し、ダウンロード数ランキングで2位に入っている。市場別では、本タイトルのダウンロード数が最も多いのはインドネシアで、2024年1月から8月までのその世界シェアが44%となっているほか、さまざまなイベントを展開したことにより、インドネシアにおけるダウンロード数が前年から72%増加している。

Supercentのモバイルシミュレーションゲーム『ピザレディー (Pizza Ready)』は、ダウンロード数を前期の約6倍に増加させており、ダウンロード数ランキングで8位に入ったほか、ダウンロード数成長ランキングでも2位に躍進している。『ピザレディー (Pizza Ready)』は、世界においてもダウンロード数成長ランキングでトップの座を奪っている。

TencentのモバイルMOBA『Honor of Kings』は、2024年6月に東南アジアでリリースされるやいなや、インドネシアなど多くの国のGoogle Playダウンロード数ランキングでトップに立ち、同年1月から8月までのモバイルゲーム東南アジアダウンロード数成長ランキングで3位に入っている。

■東南アジアにおけるモバイルゲーム収益ランキングで、『モバイル・レジェンド: Bang Bang』がトップをキープ

Moonton TechnologyのモバイルMOBA『モバイル・レジェンド: Bang Bang』は、東南アジアにおける収益が前期から6%増加し、収益ランキングでトップの座を保っている。KONAMIのモバイルスポーツゲーム『eFootball 2024』は、2024年1月から8月までの東南アジアにおける収益が前期から90%近く増加して収益成長ランキングでトップに立ち、収益ランキングでも2位に入っている。

Joy Net Gamesの『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』は、2024年3月上旬の東南アジア市場進出直後からタイ、ベトナムなどにおいてApp StoreおよびGoogle Playのダウンロード数ランキングでトップに立ち、収益においても、2024年8月までに東南アジア全体で1100万ドルを超える収益を上げて収益成長ランキングで3位に入っている。特にタイおよびベトナムにおいては、その収益シェアがいずれも25%以上を占めるに至っている。

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https://sensortower.com/ja/state-of-mobile-games-in-sea-2024-report-japan