【ゲームエンタメ株概況(11/7)】『ポケポケ』好調のDeNAが年初来高値更新 任天堂ハード関連の一角にも物色 赤字のコロプラは年初来安値更新


11月7日の東京株式市場は反落。日経平均株価は、前営業日比99円26銭安の3万9381円41銭でこの日の取引を終えた。前日の米国株高を受けて買い優勢で始まり、403円高のまで買われる場面があったものの、売り買い一巡後は手じまい売りに押された。米国大統領選挙でトランプ氏勝利を先取りする形で買われていたことに加え、米国で半導体関連株がさえなかったこともあり、半導体など値がさ株が売られた。下値では押し目買いも入り、もみあった。

【主要指数】
・日経225:3万9381.41(-99.26)
・TOPIX:2743.08(+27.16)
・ドル/円:153.99(-0.65)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている94銘柄のうち、上昇は53銘柄(56%)、下落は36銘柄(38%)、変わらずは5銘柄(5%)で、上昇した銘柄のほうが多かった。

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>が連日の年初来高値更新。前日11月6日に発表した第2四半期決算で営業利益が大幅な改善を示したことに加え、新作『ポケポケ』がApp Storeに続き、Google Playのセールスランキングでも首位を獲得したことも市場の関心を集めた。

 

ホシデン<6804>やメガチップス<6875>など任天堂ハード関連の一角が買われた。任天堂<7974>は、Nintendo Switchの後継機を2025年中に発表することに加え、現行機とのゲームソフトの互換性を確保するとのアナウンスも行うなど、新型ハードへの期待が高まっており、部品供給を担う両社も注目を集めたようだ。

 

東映アニメーション<4816>が4日ぶりに反発。岡三証券が投資判断「強気」を継続し、目標株価を3300円から4000円に引き上げたことが株価の下支えとなっているようだ。

コナミグループ<9766>は前日終値である1万4190円近辺でもみあった。岡三証券が同社株のレーティング「強気」の継続とし、目標株価を1万3700円から1万7000円に引き上げたとの観測が出ている。野村が目標株価を引き上げたバンダイナムコホールディングス<7832>は利益確定の売りに押された。

コロプラ<3668>が大幅続落し年初来安値を更新した。前日11月6日に発表した2024年9月期の連結決算が、通期決算としては上場来初の赤字決算となったことが市場から嫌気されているようだ。

 

クルーズ<2138>が変わらずを挟んで4日続落。前日11月6日にCROOZ Blockchain Labの協業先がゲーム運営低調で資金繰り悪化し、5億3400万円の債権に回収不能の恐れが生じたことから、特別損失として貸倒引当金繰入額を計上すると発表したことが新たに市場に影を落とす形になっているようだ。

このほか、MIXI<2121>がしっかり。11月8日に予定していた第2四半期決算発表を延期すると発表したものの、悪材料視されなかったもようだ。延期の原因は、子会社チャリロトで発生した不適切な金銭のやり取りだったが、すでに発表された情報でもあり、売り材料視する向きは少なかったようだ。