-
ビーグリー<3981>は、2月14日、2024年12月期の連結決算を発表、主力の「まんが王国」のアクティブユーザーの減少で減収となったものの、プラットフォームセグメントとコンテンツセグメントの両セグメントで利益率が向上し、2ケタの増益を達成した。
売上高184億4600万円(前年同期比3.3%減)
営業利益17億8600万円(同19.4%増)
経常利益17億2600万円(同19.8%増)
最終利益13億300万円(同89.1%増)各セグメント別の状況は以下のとおり。
①プラットフォームセグメント 売上高117億9900万円(前年同期比6.1%減)、営業利益6億3200万円(同8.1%増)
主力サービスであるコミック配信サービス「まんが王国」は、ユーザーの訪問・定着・課金の流れを促し、課金者数と顧客単価を上げるべく、お得感を訴求するキャンペーンや幅広いユーザー層獲得のための販売促進活動を積極的に行った。一方で、アクティブユーザー数の減少傾向に加え、ライトユーザーの定着・育成に一定の時間を要する状況が続いた。その結果、「まんが王国」の売上高は前年同期比5.7%減となった。また、2023年6月に提供を開始した北米向けコミック配信サービス「yomoyo(ヨモーヨ)」は、コンテンツの許諾交渉を推進した。
総合エンターテインメント事業を展開するアミューズ<4301>との協業は、2023年7月から10月に開催した「目指せメディアミックス!「現代恋愛×ファンタジー」小説コンテスト」の結果を発表し、受賞作品のコミカライズを推進した。また、2024年3月には、音楽と漫画を融合させた次世代コンテンツを生み出すクロスメディアプロジェクト「Project CO-MUSIX」を立ち上げ、第1弾となるオムニバス作品を「まんが王国」ほか、動画プラットフォームやSNSなどで展開した。
②コンテンツセグメント 売上高68億2300万円(同2.2%増)、営業利益11億5300万円(同26.6%増)
デジタルコンテンツを中心に、発刊点数の増加、電子書店ごとの特性や読者ニーズに沿った販売促進活動を積極的に行った。また、紙出版においては、紙出版市場の縮小を鑑み、配本部数の管理および価格設定などのコストコントロールを実施した。デジタル出版においては、読者の嗜好性に合わせたコンテンツの創出とジャンルの拡大を推進し、SNSや動画プラットフォームを活用したプロモーションを強化した結果、ぶんか社が得意とするBL、TLジャンルを中心とした女性向けコミックジャンルの作品や近年創刊したデジタルコミック誌からの作品の売上が堅調に推移した。これにより、売上高は前年同期比9.6%増となった。また、新たな取り組みとして、2024年4月にライトBLレーベル「GUSHgem」を創刊した。
紙出版においては、配本部数のコントロールおよび雑誌の隔月化や休刊を実施した結果、売上高は前年同期比13.3%減となった。
このほか、2024年1月にはぶんか社と海王社から2作品がテレビドラマ化し、「消せない「私」~炎上しつづけるデジタルタトゥー~」が日本テレビにて放送、「好きやねんけどどうやろか」が読売テレビにて放送された。また、2024年2月から累計発行部数21万部を超える人気BL作品「パーフェクトプロポーズ」を原作としたドラマがフジテレビ公式動画配信サービス「FOD」で配信され、2024年7月には「三ツ矢先生の計画的な餌付け。」がMBS毎日放送にて放送された。
-
■本社移転費用織り込み今期は減益予想に
-
2025年12月期通期の連結業績予想は、以下のとおりで増収減益を見込んでいる。
減益となる理由は、2025年12月期の第3四半期において本社移転を予定しており、それに伴う一時的な費用を織り込んでいるため、としている。
売上高201億1800万円(前期比5.4%増)
営業利益18億4600万円(同23.4%増)
経常利益18億400万円(同25.3%増)
最終利益9億2500万円(同34.3%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社ビーグリー
- 設立
- 2004年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 吉田 仁平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高184億4600万円、営業利益17億8600万円、経常利益17億2600万円、最終利益13億300万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3981