【決算レポ】ブシロード、「バンドリ!」「ヴァンガード」中心に飛躍狙う 新作TCG・コンソールゲームも多数展開 スポーツは「そろそろ新しい姿を」

ブシロード<7803>は、2025年6月期 第2四半期決算を説明する動画を公開した。説明にあたった木谷高明社長(写真)は、売上高134億5700万円(前年同期比29億200万円増)、営業利益12億1500万円(同14億3000万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益11億8300万円(同14億6900万円増)だったと報告した。TCG、ライブエンタメ、MDの各ユニットが業績の伸びをけん引した。特に「ヴァイスシュヴァルツ」や「五等分の花嫁 カードゲーム」が好調だった。

同時に通期の業績予想を上方修正し、売上高510億円、営業利益30億円、経常利益30億円、当期純利益15億円と設定した。下期以降、「BanG Dream! Ave Mujica」の展開、TCG・コンソールゲームの多彩な新作の展開、海外展開の強化を計画している。

特にTCGでは、新規タイトルの継続的なリリース、「ヴァンガード」「バンドリ!」中心のIP展開、中国・東南アジア市場に注力することを強調した。転換期にある新日本プロレスとスターダムは上り調子に入っており、近く新しい姿を披露できるとの見方を示した。

※読みやすくするため一部言い回しなどを変えております。

 

■12月中間期は大幅増収増益

まず、2025年6月期第2四半期の決算についてご説明いたします。第2四半期は、売上高134億5700万円、前年同期比プラス29億200万円、営業利益12億1500万円、前年同期比プラス14億3000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益11億8300万円、前年同期比プラス14億6900万円となりました。

【第2四半期累計の決算】
・売上高:257億3100万円(前年同期比16.2%増)
・営業利益:17億2600万円(同325.0%増)
・経常利益:19億1800万円(同315.1%増)
・最終利益:12億4200万円(同8990.9%増)

TCGユニットやライブエンタメユニット、MDユニットが売上と利益をけん引し、増収増益となりました。

 

TCGユニットでは「ヴァイスシュヴァルツ」で大型商品を多数販売いたしました。また、10月に発売開始した「五等分の花嫁 カードゲーム」も当初の想定より多くのお客様に手に取っていただくことができており、順調です。また、当社のオリジナルIPである「ヴァンガード」も前年を上回る勢いで売り上げ増となっております。

 

ライブエンタメユニットは、前期に大型ライブイベントを4日間開催したため、前年同期比で減収となっていますが、引き続き順調です。後でお話しいたしますが、第4四半期には大型ライブイベントも控えていますので、今後もご期待いただきたいです。

 

MDユニットは引き続き好調となりました。「バンドリ!」の物販催事やライブグッズを中心に多くの皆様に商品を手に取っていただくことができました。また、フィギュアブランド「PalVerse(パルバース)」も国内外でブランドが少しずつ浸透しております。

 

■業績予想を上方修正

このように、エンターテイメント事業が順調な状況を受け、当社は業績予想を上方修正することといたしました。修正後の業績予想では、売上高510億円、営業利益30億円、経常利益30億円、親会社株主に帰属する当期純利益は15億円としています。

【2025年6月期の業績見通し】
・売上高:510億円(前期比10.2%増)
・営業利益:30億円(同239.9%増)
・経常利益:30億円(同58.0%増)
・最終利益:15億円(同86.4%増)
・EPS:21.75円

 

■下期以降の取り組み

続いて、下期以降についてご説明いたします。まずご期待いただきたいのが、現在放送中のテレビアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」、そしてそれに関連したイベントや商品の展開です。現在はTVアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」そして前作のTVアニメ「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」を1人でも多くのお客様に知っていただきたいと思い、広報宣伝活動に力を入れております。

 

次いで、TCGやコンソールゲームで新作を多数展開し、パイプラインを増やしていきます。こちらはTCGの展開スケジュールです。新たに5タイトルを既に展開もしくはこれから展開する予定ですが、それぞれのTCGは新しいお客様にアピールできるものと考えております。

 

また、コンソールゲームについても、ご覧の通り、バラエティ豊かなタイトルを発売していきます。第2四半期は新作の発売はありませんでしたが、第3四半期は2本発売いたします。そして、1月30日に「ヴァンガード ディアデイズ2」を発売いたしましたが、前作を上回る勢いで順調に販売を続けております。世界中の多くのお客様に楽しんでいただいております。

以上が下期以降のトピックスです。海外展開も引き続き頑張っていますが、今回はお伝えしたいことが盛りだくさんとなってしまったため、次回の決算発表の際にご説明できたらと思います。

今回修正した業績予想では、売上の進捗率が50.5%、営業利益の進捗率が57.5%となっています。

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:50.5%
・営業利益:57.5%
・経常利益:63.9%
・最終利益:82.8%

 

■TCGとスポーツユニットの今後の展開について

それではここからは、Q&A形式でご説明をしてまいりたいと思います。

 

Q TCGの手応えや今後の打ち手は?

TCGに関しては、次の三つをポイントとして考えております。一つ目は、新規タイトルを継続的にリリースしていくことにより、新しいお客様の獲得やブシロードのTCG全体のマーケットシェアを拡大させることです。

二つ目は、当社がもう何年も続けている「ヴァイスシュヴァルツ」は16年、「ヴァンガード」はもう15年(※)続けております。これらのマーケットのさらなる拡大を目指します。

※商品発売は2011年、プロジェクトの展開は2010年より始動。

特に「ヴァンガード」は自社IPでございますので、「ヴァンガード」のアニメは非常に多くのお客様に喜ばれております。カードゲームアニメ、ひいてはホビーアニメは昨今本当に少なくなってまいりました。アニメまで展開しているカードゲーム、「ヴァンガード」をより一層高みに持っていきたいと考えております。

三つ目はやはり海外展開です。特に今年重点地域として中国、昨年も中国が重点地域だったんですが、今年はさらに力を入れようと考えております。簡体字版も「ヴァイスシュヴァルツ」「ヴァンガード」ともに順調に伸びております。また新たに東南アジアの開拓をしっかりやろうということで、新たな重点地域に加えております。欧米に関しましては今戦略を策定中でございますので、追ってまたご報告できると思っております。

以上の3つをTCGの今後の打ち手として考えておりますし、全体的に世界中から手応えを感じております。特に今展開しておりますTVアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」を通じて、TCG化したものも非常に多くのご注文いただいております。「バンドリ!」「ヴァンガード」を中心とした2大自社IPを中心にカードゲームビジネス、TCGビジネスも大きくなっていくのではないかと考えております。

 

Q スポーツユニットが軟調に推移しているが現在の感触や今後の打ち手は?

スポーツユニットに関しましては、具体的には新日本プロレスとスターダムということになります。プラス新日本プロレスのアメリカの現地法人がありますが、まず新日本プロレスはベテランが活躍しながらも世代交代を一方で進めているという、いわば転換期に当たっております。

昨年と今年を転換期と捉えてやっておりますので、もうそろそろ新しい姿が見えてくるのではないかと思っております。来年の1.4東京ドーム大会では、新日本プロレスの棚橋社長も選手としての引退を迎えております。来年の1.4を満杯札止め、4万5000人程度を動員するのを当面の目標として考えております。

またスターダムに関しましては、昨年の前半には選手の離脱がございまして、社長も交代し、新しい体制をもって進めてまいりました。その体制から新しい活躍する選手も現れてきて、今まさに盛り上がりつつあると思っております。

この2団体は、いずれ上り調子に入ったところでございますので、もう少し見守っていただければと思います。

以上が2025年6月期第2四半期決算発表のご説明となります。引き続き頑張っていきます何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

株式会社ブシロード
http://bushiroad.com/
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会社情報

会社名
株式会社ブシロード
設立
2007年5月
代表者
代表取締役社長 木谷 高明
決算期
6月
直近業績
売上高462億6200万円、営業利益8億8200万円、経常利益18億9800万円、最終利益8億400万円(2024年6月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
7803
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