カバー、25年3月期決算は売上高43％増、営業益44％増　すべてのサービス分野で大幅な増収に　今期は上期に将来の成長を見据えた事業投資が先行

カバー<5253>は、5月13日、2025年3月期の決算（非連結）を発表、すべてのサービス分野で大幅な増収を達成し、2ケタ超の増収増益を達成した。

売上高434億100万円（前々期比43.9％増）
営業利益80億100万円（同44.5％増）
経常利益79億6200万円（同41.6％増)
最終利益55億5900万円（同43.9％増）

サービス分野別の業績は、以下のとおり。

①配信／コンテンツ分野　売上高93億2300万円（前々期比21.9%増）
所属タレントによる大型配信企画のヒットが継続したほか、2023年以降にデビューした国内外のタレントが着実に人気を獲得し、ファン層の拡大が進んだ。また、アニメ主題歌の担当など音楽を軸とした露出が増加し、新たな層へのリーチも広がった。

②ライブ／イベント分野　売上高77億9300万円（同39.1%増）
英語圏向けVTuberグループ「ホロライブEnglish」による北米地域での2ndライブコンサートや、ホロライブプロダクション初のワールドツアーを実施するなど、海外市場における実績を着実に積み上げた。加えて、国内外の人気タレントによる大型会場でのソロライブも多数成功し、リアルイベントを通じたファンエンゲージメントの強化とコンテンツのモメンタム創出に貢献した。年度末には、例年開催している「hololive SUPER EXPO」および「hololive fes.」において過去最大の動員数を記録した。

③マーチャンダイジング分野　売上高205億3900万円（同64.6%増）
2024年9月に販売を開始したトレーディングカードゲーム「hololive OFFICIAL CARD GAME』が想定を大きく上回る販売実績を記録した。これに加え、小売店販路の拡充やグッズ展開の多様化といった取り組みにより、広範なユーザー層へのリーチに成功した。

④ライセンス/タイアップ分野　売上高57億4400万円（同29.4%増）
営業体制の強化により、国内外の取引代理店数および案件数が順調に拡大した。これに伴い、法人取引における認知向上と商機の拡大が進み、ゲーム・玩具・食品・日用品など多岐にわたる業種との取引が進展した。

■今期は2ケタ増収も利益は微増に

2026年3月期通期の業績予想は、以下のとおりで増収増益を見込んでいる。

トレーディングカードゲームの海外展開を含むマーチャンダイジング商品の展開強化などで大幅な増収予想となっているものの、上期において将来の事業成長を見据えた事業投資に伴う短期的な固定費の増加を見込んでいるとしている。

売上高525億円円（前期比21.0％増）
営業利益82億円（同2.5％増）
経常利益82億円（同3.0％増）
最終利益57億円（同2.5％増）