KADOKAWA、1Q(4~6月)決算は営業益61%減に 『NIGHTREIGN』貢献のゲーム事業は好調も出版・IP創出事業やアニメ・実写映像事業が苦戦
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KADOKAWA<9468>は、8月7日、2026年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、ゲーム事業は好調だったものの、出版・IP創出事業やアニメ・実写映像事業が苦戦し、減収減益での着地となった。
売上高648億4400万円(前年同期比1.5%減)
営業利益23億1800万円(同61.5%減)
経常利益23億4900万円(同69.5%減)
最終利益28億5800万円(同17.2%減)主なセグメントごとの状況は以下のとおり。
①出版・IP創出事業 売上高344億6300万円(前年同期比3.8%減)、セグメント損益9億6700万円の赤字(前年同期30億2800万円の黒字)
創出した新規IP数は対前年同期で9.5%増加した。書籍・雑誌は、アジアで好調が継続したことに加え、直近1年間に設立した新規拠点の貢献もあり海外事業が増収となった。国内では市場縮小が継続する中、サイバー攻撃による減収影響が大きかった前年同期からは増収となった。一方で電子書籍・電子雑誌では、前年同期に他社ストア向け販売において速報データに基づく見積計上による増収効果が大きかったこともあり減収となった。また、ライセンス収入も減収となった。利益面では、電子書籍における減収影響が大きかったことに加え、海外事業も一部地域における在庫評価減影響により減益となった。また、人件費の増加もあり、セグメント全体として減益となった。
②アニメ・実写映像事業 売上高98億9600万円(同17.7%減)、セグメント利益1億3700万円(同92.9%減)
アニメでは、「ゴリラの神から加護された令嬢は王立騎士団で可愛がられる」や「ある魔女が死ぬまで」など同社原作の初のアニメ化作品を複数放映したものの、人気シリーズ最新作をはじめとした大型タイトルが業績をけん引した前年同期からは減収となった。実写映像では、劇場新作「山田くんとLv999の恋をする」「見える子ちゃん」などのメディアミックス作品が貢献した一方で、複数の劇場作品に係る配信収入が大きかった前年同期からは減収となった。③ゲーム事業 売上高86億5500万円(同11.5%増)、セグメント利益33億7900万円(同40.4%増)
子会社フロム・ソフトウェアが発売した新作『ELDEN RING NIGHTREIGN』の国内外の販売が好調に推移したことに加え、『ELDEN RING』本編および同作のダウンロードコンテンツ『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』のリピート売上も貢献し、前年同期を上回る業績を達成した。④Webサービス事業 売上高53億5500万円(同13.3%増)、セグメント利益6億9000万円(前年同期3億9700万円の赤字)
動画コミュニティサービスでは、サイバー攻撃による影響が大きく発生した前年同期から増収となった。またイベントの企画・運営でも、「ニコニコ超会議2025」の好調などにより増収となった。利益面では、上記増収影響に加え、ITインフラ費用が減少したことなどにより、セグメント全体として増益となった。⑤教育・EdTech事業 売上高43億8800万円(同10.4%増)、セグメント利益8億5800万円(同3.2%増)
クリエイティブ分野の専門校を運営するバンタンは、昨年4月に開校した新スクール「KADOKAWAアニメ・声優アカデミー」などや展開地域拡大の貢献により生徒数が増加し、増収となった。また、ドワンゴでは、N高等学校・S高等学校・R高等学校の通学コース向け新キャンパス開設やR高等学校・ZEN大学の新規設立により生徒数が引き続き増加し、堅調に推移した。 -
■2026年3月期通期の業績予想は変更なし
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2026年3月期通期の連結業績については、従来予想から変更なく、以下のとおり。
売上高2919億円(前期比5.0%増)
営業利益167億円(同0.3%増)
経常利益187億円(同5.4%増)
最終利益114億円(同54.2%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社KADOKAWA
- 設立
- 1954年4月
- 代表者
- 代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2779億1500万円、営業利益166億5100万円、経常利益177億4200万円、最終利益73億9200万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9468
