ドリコム、9月中間決算は『ウィズダフネ』の貢献で売上高倍増の82億円 『Disney STEP』減損15億円で最終損失23億円に

ドリコム<3793>は、10月29日、2026年3月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、売上高82億3800万円(前年同期比105.0%増)、営業損失5億7400万円(前年同期は3億1500万円の損失計上)、経常損失6億1600万円(同3億5400万円の損失計上)、最終損失23億6200万円(同10億2200万円の損失計上)と大幅増収・赤字幅拡大となった。

巨額の最終損失になったが、同社では、『Disney STEP』とみられるが、前期末にリリースしたモバイルゲームタイトルの減損処理により特別損失15億6300万円を計上したため、と説明している。

・売上高:82億3800万円(同105.0%増)
・営業損失:5億7400万円(同3億1500万円の損失計上)
・経常損失:6億1600万円(同3億5400万円の損失計上)
・最終損失:23億6200万円(同10億2200万円の損失計上)

 

 

セグメント別の状況は以下の通り。


【ゲーム事業】
運用中のモバイルゲームタイトルは11本であり、『Wizardry Variants Daphne』を中心に収益を確保している。しかし、前期末にリリースしたモバイルゲームタイトルの売上が想定を下回ったため、減損処理を行った。売上高は『Wizardry Variants Daphne』の貢献により前年同期比109.1%増の79億3700万円であったが、変動費と固定費の増加によりセグメント損失1億1400万円を計上した。今後は運用中タイトルの収益維持・最大化に加え、新規タイトルのパイプライン検討、PC・コンソール向け新規タイトルの開発による事業ノウハウ獲得と自社IP保有を目指す。

【コンテンツ事業】
出版事業(ライトノベルレーベル「DREノベルス」、コミックレーベル「DREコミックス」)、アニメ事業、MD事業に取り組んでいる。「DREコミックス」の刊行開始により、電子版コミックスを中心に収益が増大し、シリーズ累計40万部を超える人気作品を複数輩出できたため、売上高は同44.3%増の3億2400万円であった。新規事業領域への投資により費用先行が継続しているが、増収要因により損失額は減少した。結果としてセグメント損失は4億5900万円となった。今後は出版事業における作品数積み上げによる販売数増加、損失額の縮小に努め、中期的な目標達成に向けた投資を継続する。また、新たな体験・市場を生み出す先進的なテクノロジーの活用を積極的に進める方針。

今後の展望として、ゲーム事業では運用中タイトルへの追加投資や体制強化を通じて長期安定的な収益の確保・最大化に努め、PC・コンソール向けのオリジナルタイトル開発によりIP保有・育成を目指す。コンテンツ事業では、IP保有・育成・収益化を目的とした事業を一定規模に成長させることを目指し、先進的なテクノロジーの活用を積極的に進める計画である。

 

■2026年3月期の見通し

2026年3月期の業績は、売上高175億円(前期比38.3%増)、営業利益5億円(同346.4%増)、経常利益4億円(同650.4%増)、最終損失13億円(前期は13億円の損失計上)、EPS-45.23円を見込む。

・売上高:175億円(同38.3%増)
・営業利益:5億円(同346.4%増)
・経常利益:4億円(同650.4%増)
・最終損失:13億円(同13億円の損失計上)
・EPS:-45.23円

 

株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高126億5500万円、営業利益1億1200万円、経常利益5300万円、最終損益10億3500万円の赤字(2025年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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