10月26日付の日本経済新聞夕刊は、任天堂<7974>の第2四半期累計(4~9月期)の連結経常損益が1000億円前後の赤字(前年同期41億円の赤字)となり、従来予想の550億円の赤字から赤字幅が拡大する見込みになった、との観測記事を掲載した。
報道によれば、対ユーロを中心に円高が進んだ結果、営業外損益で400億円規模の為替差損が発生したとのこと。同社が、7月28日に業績予想を下方修正した際、想定為替レートを1ドル=83円から80円に、1ユーロ=120円から115円に修正していた(関連記事)。
また、最終損益の赤字幅も予想の350億円から拡大する公算が大きいとしている。任天堂は、海外売上高比率が8割を超えているうえ、現預金や売掛金など多額の外貨建て資産を保有しており、急激な円高で円換算の価値が目減りしたという。
同社では、年末商戦で3DS向け「スーパーマリオ」など人気シリーズを投入するとともに、2012年中には「Wii」の後継機となる「Wii U」を発売して巻き返しを図る、としている。