三菱UFJモルガン・スタンレー証券のレポート(11/8-11/12)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のゲーム株レポートの要旨です。
同証券では、バンダイナムコHDを高く評価しているとのことですが、カード事業やアミューズメント施設事業の復調あるいは成長を評価しているようです。
■バンダイナムコHD<7832>
11月10日付けで、レーティング「Outperform]、目標株価940円の継続とした。同証券では、コンテンツ事業を中心とするリストラ実施による収益力効果に加えて、好採算のカード事業やアミューズメント施設事業の収益拡大により、新しい成長ステージに入ったと高く評価している。
同時に上期決算説明会と取材を踏まえ、今期の営業利益予想139億円、来期157億円、再来期171億円と、3期とも従来予想比で30億円引き上げた。増額の内訳は、トイホビー事業(定番玩具とカード事業)で20億円、アミューズメント施設事業で10億円となっている。
カード事業については、主力のデータカードダスに加え、ネットワークを利用した新商品「プロ野球オーナーズリーズ」などが業績拡大のけん引役になると見ているという。また、アミューズメント施設は、リストラ一巡に加えて、AM機器ヒット効果とオペレーション改善効果などにより、既存店売り上げが回復するとの見方である。
■コナミ<9466>
11月8日付けで、レーティング「Neutral」、目標株価1450円の継続とした。同証券では、上期決算説明会と取材を踏まえ、業績予想の見直しを行った。その結果、今期営業利益予想を240億円(会社計画245億円)、来期287億円、再来期328億円とする従来予想を据え置いたとのこと。ただ、3期ともセグメント別営業利益予想を変更しており、遊戯王を中心とするカードゲーム事業の営業利益予想を10億円減額する一方、遊技機の営業利益予想を10億円増額した、とのこと。遊技機事業では、競争力の向上したパチスロ機が成長のけん引役になるとみているという。
■スクウェア・エニックスHD<9684>
11月10日付けで、レーティング「Underperform」を継続する一方、目標株価を1400円から1200円に引き下げた。同証券では、上期決算説明会と取材を踏まえ、今期の営業利益予想を210億円、来期183億円、再来期178億円と従来予想比で10億円引き上げたとのこと。上期実績や足元の収益状況、事業環境を鑑み、出版事業の営業利益予想を3期ともに従来比で10億円増額修正したため。また、為替差損20億円(従来はゼロ)、特別損失10億円(同20億円)に変更している。
■コーエーテクモHD<3635>
11月8日付けで、レーティング「Outperform」、目標株価750円の継続とした。会社側は11月8日、上期の決算発表を行っており、営業損益は16億5600万円の赤字(前年同期6億4100万円の赤字)と期初の会社計画よりも改善した。しかし、同証券では概ね計画どおりの着地で、ノーサプライズと評価している。前年同期比で赤字幅が拡大した主因は、円高や開発費負担増、ゲームソフトの販売不振などがある。また、会社側は、2011年3月期の営業利益予想を50億円から40億円に減額したが、これは、事業環境の悪化を鑑み、ソフト販売数の予想を引き下げたことによるもの。同証券では、今期の営業利益は49億9000万円、来期は53億6000万円(7.4%増)、再来期は48億5000万円(9.5%減)と予想している。