
さくらインターネット<3778>とJストリーム<4308>は、国内向けコンテンツ配信の基盤強化に向けた協業を開始することを発表した。
本取り組みにより、両社は「令和8年度 ガバメントクラウドサービス提供事業者」に採択されたさくらインターネットの高セキュリティな環境のもと、大規模アクセス時においても安定した配信を可能とする共同配信基盤の構築を開始する。日本のインターネット黎明期より国内向けコンテンツ配信基盤を支える国産事業者2社の協業として、より安全性・可用性の高い配信インフラの実現を推進する。
■協業の背景
国内のインターネットトラフィックは継続的に増加しており、2030年には2020年比で約14倍に達するとの試算も発表されている。コンテンツ配信は、エンターテインメントにとどまらず、ビジネス、教育、行政など幅広い領域へ拡大しており、高品質で安定した配信インフラの重要性は一層高まっている。
日本国内のCDN/配信インフラ市場も2025年から2035年にかけて16%超の年平均成長率が見込まれる一方で、2024年のデジタル分野における国際収支は約6.7兆円の赤字に達している。
今後想定されるITサイマル放送におけるブロードバンド代替の普及や、政府機関の情報配信における安全保障の観点からも、国内配信基盤の強化は喫緊の社会的課題と認識しているという。
上記のような市場環境と社会的背景を踏まえ、両社は国内事業者として配信基盤を強化し、長期的に安定運用できる体制の構築は不可欠との認識を共有し、今回の協業に至った。
■協業の概要
第一弾として、さくらインターネットのネットワーク内にJストリームのCDNサービス「J-Stream CDNext(ジェイストリーム・シーディーネクスト、以下CDNext)」のエッジサーバーを設置し、運用開始を目指す。これにより、以下の価値を提供する。
①共同配信基盤によるコスト効率と柔軟性の向上
両社は、CDNエッジ設備に関するシステム情報を相互開示し、設備・システムの共通化を進める。これにより、インフラ投資を最適化させ、将来的な拡張性・保守性の向上を図る。利用企業は、自社の負担を増やすことなく、今後の配信量増大やサービス拡張にも対応できるようになる。
②ストレージ/クラウドとCDNをワンストップで利用可能
さくらインターネットの「さくらのクラウド」と、Jストリームの「CDNext」を連携させた共同配信基盤を構築し、利用企業はホスティングから配信までをワンストップで利用可能になる。また、今後、両社の各サービス管理画面上より相互にサービスを操作できるAPIの共同開発についても可能性を探っていく。
③高いセキュリティと可用性
国産事業者として初の「令和8年度 ガバメントクラウドサービス提供事業者」に採択されたさくらインターネットのネットワーク内に「CDNext」のエッジサーバーを設置することで、厳格なセキュリティのもと大規模アクセス時でも安定した配信環境を実現する。急なトラフィック増にも強く、イベント配信・大型案件にも対応できる。
なお、将来的には、動画配信関連サービスの共同開発を進め、国内事業者向けSI(システムインテグレーション)提供を視野に入れたサービス展開も検討していくとしている。
会社情報
- 会社名
- さくらインターネット株式会社
- 設立
- 1999年8月
- 代表者
- 代表取締役社長兼最高経営責任者 田中 邦裕
- 決算期
- 3月
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3778