EA、26年3月期決算はネットブッキングが過去最高の80.2億ドル…『Battlefield 6』大ヒット、『EA SPORTS FC』や『Apex Legends』も成長

Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)は、5月5日、2026年3月期通期決算を発表した。ネットブッキングは過去最高となる80億2600万ドル(前期比9%増)、営業キャッシュフローも25億5300万ドル(同23%増)と大幅に伸長した。『Battlefield 6』の大型ヒットに加え、『EA SPORTS FC』や『Apex Legends』などライブサービス型タイトル群が成長を牽引した。

売上高は75億3100万ドル(前期比1%増)と微増にとどまった一方、営業利益は11億6200万ドル(同23.6%減)、純利益は8億8700万ドル(同20.9%減)となった。研究開発費やマーケティング費用の増加、買収関連費用などが利益を圧迫した。

一方で、キャッシュ創出力は非常に強い。営業キャッシュフローは25億5300万ドル、フリーキャッシュフローは23億2300万ドルに達しており、ライブサービス中心の収益構造が安定的な現金創出につながっている。

最大のトピックスとなったのは『Battlefield 6』だ。同作はシリーズ史上最高の年度成績を記録し、「Battlefieldフランチャイズの年間記録を複数更新した」と会社側は説明している。

また、『EA SPORTS FC 26』、『FC Online』、『FC Mobile』などを含むグローバルフットボール事業も堅調で、ネットブッキングは前年比で1ケタ台半ばの成長を達成した。『Apex Legends』も第4四半期に年度最高のネットブッキングを記録し、通期では2ケタ成長となった。

事業構造を見ると、EAの“ライブサービス企業化”がさらに進んでいることがうかがえる。2026年3月期のライブサービス売上は53億8300万ドルで、全体売上の約71%を占めた。フルゲーム販売は21億4800万ドルだった。

プラットフォーム別では、コンソール売上が129億3000万ドル(前年同期比9%増)、PCその他が5億5500万ドル(同30%増)と伸長。一方、モバイルは減収となった。特にPC分野の成長が目立っている。

財務面では、現金および短期投資残高は29億8000万ドルに増加した。自社株買いは前期の25億ドル規模から7億5000万ドルへ縮小した一方、配当は継続している。

また、同社は現在、サウジアラビア政府系ファンド(PIF)やSilver Lake、Affinity Partnersなどによる投資家コンソーシアムからの買収手続きを進めている。買収総額は約550億ドル規模で、現在も一部規制当局の審査が継続中だ。

この買収案件の影響もあり、EAは今回は決算説明会を開催していない。

今回の決算は、AAAタイトルの大型ヒットとライブサービス運営を高水準で両立できている点で、現在の欧米大手ゲーム企業の中でも比較的安定感のある内容だったといえよう。特に『Battlefield 6』の成功により、近年やや停滞感のあった大型シューターIPの再活性化にも成功した形だ。

その一方で、利益率自体はやや低下しており、研究開発費は28億2800万ドルまで拡大している。AAA開発費の高騰が続く中、EAもライブサービスによる継続収益基盤をさらに強化しながら、大型IPへの集中を進めている構図が鮮明になっている。

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