
アピリッツ<4174>は、6月12日、2027年1月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高24億9800万円(前年同期比0.9%増)、営業利益4000万円(同1900.0%増)、経常利益3800万円(前年同期は000万円の損失計上)、最終利益300万円(同900万円の損失計上)と増収・黒字転換を達成した。
・売上高:24億9800万円(同0.9%増)
・営業利益:4000万円(同1900.0%増)
・経常利益:3800万円(同000万円の損失計上)
・最終利益:300万円(同900万円の損失計上)
前期の業績を圧迫していた大型不採算案件が収束したことに加えて、ゲーム事業の収益改善が利益回復を後押しした。


■不採算案件が収束 収益構造の正常化進む
同社は、前期まで収益を圧迫していた大型不採算案件が第1四半期末をもって収束したと説明している。
あわせて、従来の受託開発中心の「Deliveryモデル」から、顧客の事業成長を支援する「Discoveryモデル」への転換を進めており、価値創造エコシステム「SAKURA STAGE BASE」を軸とした新たな事業展開を推進している。
また、生成AIの普及や案件の大型化を見据え、若手中心だった人員構成からミドル~シニア層を厚くする人材ポートフォリオへの転換も進めている。
■Webソリューション事業は減収減益も収益性改善へ
Webソリューション事業の売上高は9億4000万円(前年同期比6.0%減)、セグメント利益は1億1200万円(同32.9%減)となった。
ただし、前期の大型不採算案件の影響は解消しており、売上高は通常水準へ回復。外注費削減による原価改善も進んでいる。受注選別基準の厳格化やPMO機能強化によるプロジェクト管理の高度化に加え、1億円超の大型SI案件の受注比率も高まっているという。
■人材派遣事業は苦戦も回復基調
デジタル人材育成派遣事業は、売上高3億9500万円(前年同期比1.4%増)となった一方、セグメント損失1300万円(前年同期は利益300万円)を計上した。
前期末に発生した大口プロジェクト終了に伴う待機人員の影響が残ったものの、稼働人数は回復基調にあり、待機人数も前四半期をピークに減少している。派遣中心の事業モデルから受託開発モデルへの転換も進めている。
■ゲーム事業が利益拡大を牽引
最も好調だったのは「推しカルチャー&ゲーム事業」だ。売上高は11億8200万円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益は1億1000万円(前年同期4100万円)となり、大幅な増益を達成した。
同事業では『けものフレンズ3』『UNI'S ON AIR』『乃木坂的フラクタル』などの運営を継続するほか、受託案件を含め計7タイトルの運営体制を維持している。例年は閑散期に当たる四半期だが、継続的なコストコントロールや外注費削減による原価改善が利益拡大につながった。セグメント利益率は9.4%まで上昇している。
また、身体データとAIを活用した「Physical AI Solution」についても、次世代収益源として準備を進めている。
■M&AとAI分野への投資を継続
成長戦略として掲げるM&Aについては、既存事業とのシナジーが見込める開発会社や先端技術企業の買収を引き続き検討している。これまでムービングクルー、Y's、Bee2B、クエイル、JUTJOY、BUNBU COMPANY LIMITEDなどをグループ化してきた。
さらに、フィジカルAI分野ではH2Lへの出資を実施。スポーツ指導AIやファン参加型体験など、新たな市場開拓を目指している。
■2027年1月期の業績見通し
2027年1月期の業績は、売上高108億4300万円(前期比8.9%増)、営業利益2億2800万円(前期は3億0900万円の損失計上)、経常利益1億7400万円(同3億1700万円の損失計上)、最終利益1億1400万円(同4億6500万円の損失計上)、EPS28.28円を見込む。従来予想を据え置いた。
・売上高:108億4300万円(同8.9%増)
・営業利益:2億2800万円(同3億0900万円の損失計上)
・経常利益:1億7400万円(同3億1700万円の損失計上)
・最終利益:1億1400万円(同4億6500万円の損失計上)
・EPS:28.28円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:23.0%
・営業利益:17.5%
・経常利益:21.8%
・最終利益:2.6%
前期までの課題だった不採算案件の整理が完了し、収益構造の正常化が進んだ四半期。一方で、ゲーム運営や受託開発の効率化による利益改善には一定の限界もあるため、AIや新規事業、M&Aを通じた次の成長ドライバーの創出が今後の焦点となる。
会社情報
- 会社名
- 株式会社アピリッツ
- 設立
- 2000年7月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員CEO 和田 順児
- 決算期
- 1月
- 直近業績
- 売上高99億5500万円、営業損益3億900万円の赤字、経常損益3億1700万円の赤字、最終損益4億6500万円の赤字(2026年1月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4174