KADOKAWA、1Q(4~6月)決算は売上高5%増ながら営業益45%減に アニメにおける継続的な製作費高騰が響く 出版・IP創出事業は黒字転換を達成

KADOKAWA<9468>は、8月13日、2027年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、出版・IP創出事業の業績回復もあり、増収を達成した。

一方で、アニメにおける継続的な製作費高騰の影響で営業利益は大幅な減益となった。

なお、最終損益の赤字が膨らんでいるのは、早期退職特別募集施策に伴って発生した割増退職金等を特別損失として約54億円計上しているため。

■第1四半期決算実績

売上高682億5200万円(前年同期比5.3%増)
営業利益12億6400万円(同45.5%減)
経常利益24億900万円(同2.5%増)
最終損益45億4000万円の赤字(前年同期28億5800万円の黒字)

■主なセグメントごとの状況

①出版・IP創出事業 売上高379億6600万円(前年同期比10.2%増)、セグメント利益(営業利益)11億8700万円(前年同期9億6700万円の赤字)
書籍・雑誌は、米国とアジアの既存拠点で堅調な成長を実現したことに加え、近年グループ入りした新規拠点の貢献もあり海外事業が増収となった。国内では価格改定や返品率の改善等の事業構造改革の成果や、ヒットタイトルの貢献等により増収となった。電子書籍・電子雑誌においてもヒットタイトルの貢献を主因として増収となったが、ライセンス収入は減収となった。

利益面では、増収影響に加え、人件費等の費用減少もあり、セグメント全体として増益となった。

②アニメ・実写映像事業 売上高124億7800万円(同26.1%増)、セグメント損益(営業損益)6億6000万円の赤字(前年同期1億3700万円の黒字)
アニメでは、「Re:ゼロから始める異世界生活」や「ようこそ実力至上主義の教室へ」などの人気シリーズや「姫騎士は蛮族の嫁」などの新作アニメを中心に国内・海外における2次利用展開売上高が堅調に伸長し、増収となった。実写映像は、スタジオ事業の貢献により増収となった。

利益面では、アニメにおける継続的な製作費高騰の影響が大きく、セグメント全体で減益となった。

③ゲーム事業 売上高は54億1800万円(同37.4%減)、セグメント利益(営業利益)13億9000万円(同58.8%減)
フロム・ソフトウェアの『ELDEN RING』をはじめとしてリピート販売が堅調に推移したものの、『ELDEN RING NIGHTREIGN』の販売が好調だった前年同期からは減収減益となった。

④Webサービス事業 売上高53億7000万円(同0.3%増)、セグメント利益(営業利益)は5億93百万円(前年同期比14.0%減)
動画コミュニティサービスでは、動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)の減少を主因として減収となった。一方でイベントの企画・運営において「ニコニコ超会議2026」の来場者数が昨年度を上回ったことなどにより、セグメント全体として増収となった。

利益面では、ITインフラコストが前期比増となった影響に加え、音楽を含めたクリエイター育成のための投資費用も発生し、セグメント全体として減益となった。

⑤教育・EdTech事業 売上高47億8900万円(同9.1%増)、セグメント利益(営業利益)8億9500万円(同4.3%増)
クリエイティブ分野の専門校を運営するバンタンでは、2026年4月に開校した新スクール「バンタンミュージックアカデミー」や展開地域拡大の貢献により生徒数が増加し、増収となった。また、ドワンゴでは、通学コース向け新キャンパス開設や継続的な教育コンテンツの拡充などにより、N高等学校・S高等学校・R高等学校と設立2年目のZEN大学で生徒数が引き続き増加し、堅調に推移した。

■2027年3月期通期の予想は最終利益のみを下方修正

2027年3月期通期の連結業績については、最終利益予想のみを下方修正しており、以下のとおり。

売上高2919億円(前期比5.0%増)
営業利益167億円(同0.3%増)
経常利益187億円(同5.4%増)
最終利益114億円(同54.2%増)

株式会社KADOKAWA
http://www.kadokawa.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
設立
1954年4月
代表者
代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
決算期
3月
直近業績
売上高2829億800万円、営業利益81億200万円、経常利益117億100万円、最終利益12億7800万円(2026年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9468
企業データを見る