
東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)とFIXERは、本日(8月27日)、テレビ番組およびテレビCMの考査業務を支援するAI考査システム『GaiXer Review Agent』を共同開発したと発表した。外部提供に向けたサービス展開を開始しており、複数のテレビ局で導入に向けた検討が進んでいるとのこと。
本システムは、テレビ番組やテレビCMの映像、音声、台本、絵コンテなどを対象に、放送基準や関係法令への適合性をAIが判定する仕組み。長尺番組(30分以上の通販番組や一般番組、アニメ等)の動画素材にも対応する。TOKYO MXが放送現場で培った「考査の知見」と、FIXERの「先進AI技術」を融合し、考査担当者の経験に依存していた業務の標準化と過密化するチェック業務の効率化を図る。
導入による効果は顕著だ。従来、熟練担当者でも1本あたり約5時間を要していた「30分通販番組」の考査時間が、約2時間まで短縮した。システム単体では約10分弱で完了する。また、アニメ作品(10~12話分)の絵コンテとシナリオチェックにおいても、従来の2~3日間から数時間へと劇的な時間短縮を実現した。
システムの主な機能には、放送局ごとのカスタマイズが挙げられる。各社の内規や業界ルールを適用し、「医薬品」や「化粧品」といったカテゴリー別の基準にも対応する。解析結果は抵触度を重大・中程度・軽微の3段階で示すほか、問題箇所のタイムスタンプと根拠をまとめた回答書をPDF形式で自動生成する。また、AIとの対話機能によって代替表現の提案を受けることも可能だ。セキュリティ面では、解析終了後にクラウド上から素材データを自動削除する「データ非保持設計」を採用し、情報漏洩リスクを低減する。
TOKYO MX編成局考査部の德島悠木氏は「放送局の考査現場に寄り添い、カスタマイズできる点が画期的だ。考査の省力化により、余剰人員を他部署へ配置できる」と評する。また、FIXER映像領域責任者の大隅良太郎氏は「現場の長年の課題解決に向け、一つひとつの判定基準をすり合わせて開発に取り組んだ。多くの放送局へ貢献できるサービスへと育てたい」と語った。

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