CESA、ゲーム産業の持続的成長を支える人材育成基盤の強化に向け「ゲームクリエイタースキル実証プロジェクト」を推進

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、文化芸術活動基盤強化基金「クリエイター等支援事業(育成プログラム構築・実践)」の一環として、『ゲームクリエイタースキル実証プロジェクト』の実施を発表した。産学協同でゲーム開発人材に求められるスキルの可視化と体系化を進め、「スキルマップ」を策定し、産学共通の人材育成基盤の構築を目指す。
政府が2026年7月に閣議決定した『日本成長戦略』において、コンテンツを17の戦略分野の一つとして定めた。政府はコンテンツ産業を「2033年に海外売上20兆円を目指す日本の基幹産業」と捉えている。中でもゲーム産業は、日本発コンテンツの海外売上の約6割にあたる3.4兆円を占める中核的な分野であり、施策の一環として人材の確保と育成の促進を挙げている。ゲーム産業が持続的に成長を続けるためには、世界で活躍できる開発人材を継続的に確保・育成し、人材の質と量の双方を高める基盤づくりが不可欠だ。
こうした背景のもと、本プロジェクトではゲーム産業界と教育機関が協同でゲーム開発人材に求められるスキルを整理し、「スキルマップ」を策定する。将来的に、教育機関におけるカリキュラム設計、学生や社会人の学習およびキャリア形成、企業における人材育成への活用可能性を実証する方針だ。
職能については、「エンジニアリング」「プロダクション」「ビジュアルアーツ」「ゲームデザイン」「サウンド」「エッセンシャル(ゲーム制作に共通して必要なスキル)」の6領域に整理した。ゲーム産業界の経験豊富な開発者で構成する各領域のワーキンググループが策定作業を担当する。

本プロジェクトが目指す各主体における「スキルマップ」の活用像は以下の通りだ。
教育機関では、特化領域や教育方針の明確化、カリキュラムの組成、学生のスキル把握による教育指導の最適化、リスキリング向けプログラムの提供に活用する。
学生や社会人(異業種からの就職希望者)においては、入学する教育機関や受講する授業の選択、適性のある職種の検討、企業に対するスキルのアピール、検定受験による保有スキルの明確化に繋げる。
企業においては、採用基準の作成、育成・研修プログラムの作成、育成面談の指針、評価・昇進基準の作成に役立てる。
今後は、各主体との連携を通じて得た意見や知見、技術・環境の変化を「スキルマップ」へ反映し、継続的に更新を行う。中長期的には、検定事業や研修等への展開も視野に入れ、ゲーム産業の人材育成を長期的に支える基盤構築を進める。
プロジェクトの検討体制として、産学有識者で構成する「スキルセット検討委員会(ステアリングコミッティ)」のもと、6つの職能別ワーキンググループを配置した。ステアリングコミッティの座長はロングフェローの松原健二氏、座長代理は東京国際工科専門職大学の斎藤直宏氏が務める。委員には、東京大学の稲見昌彦氏、京都橘大学の植原一充氏、WFSの紙谷憲氏、カプコンの島守明広氏、セガの中村樹之氏、東京工科大学の三上浩司氏、コーエーテクモゲームスの三嶋寛了氏、バンダイナムコスタジオの山中涼氏が名を連ねる。
今後のスケジュールとして、2026年度にワーキンググループによるスキルの整理・体系化と「スキルマップ」の策定、教育機関での実証に向けた検討を進める。2027年度には「スキルマップ」を公表し、東京ゲームショウ2027等を通じて周知を図るとともに、教育機関との連携による活用実証と内容の更新を実施する予定だ。
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