ケイブ、外部課金の利用拡大で代金回収手数料を1億4900万円削減 『キングダム 乱』のWeb Storeの課金額比率は50%超に

ケイブ<3760>は、外部課金決済サービスの利用拡大などを通じ、ゲーム事業の収益構造の改善を進めている。2027年5月期の第1四半期(6~8月)の決算説明資料によると、外部課金決済サービスの利用拡大などにより、販管費に計上する代金回収手数料は前年同期比1億4900万円減少した。

同社は、スマートフォンゲームのプラットフォーム手数料を抑える施策の一環として外部課金決済サービスの利用を推進している。運営タイトル「キングダム 乱 -天下統一への道-」では、専用の「キングダム 乱 Web Store」の利用が拡大し、課金額に占める利用比率は安定的に50%を超えているという。

同社は2027年5月期の第1四半期に売上高26億8700万円(前年同期比2.3%増)、営業利益5億5500万円を計上した。前年同期の営業損失5億6500万円から黒字転換し、第1四半期の営業利益として過去最高を更新した。大型IPとのコラボレーションやキャンペーン施策による収益拡大に加え、固定費削減と外部課金決済割合の上昇も利益改善に寄与した。

■外部課金の活用でプラットフォーム手数料を抑制

スマートフォンゲームでは、アプリ内でデジタルアイテムなどを販売する際、プラットフォーム事業者の決済を利用すると、一般に売上高に応じた手数料が発生する。こうした手数料負担を抑える施策のひとつが、外部課金決済サービスの利用拡大だ。自社のWeb Storeなどを通じた決済を促進することで、プラットフォーム経由の決済に伴うコストを抑制する狙いがある。

同社によると、代金回収手数料は外部課金決済サービスの利用拡大などを背景に、2027年5月期第1四半期に前年同期比1億4900万円減少した。人件費や広告費の抑制も加わり、販管費全体は前年同期比29.8%減の7億400万円となった。

なお、1億4900万円は代金回収手数料全体の前年同期比の減少額であり、外部課金だけによる削減額ではない。同社は外部課金の利用拡大に加え、人件費・広告費の抑制なども利益改善要因として挙げている。

■「キングダム 乱」Web Storeの課金額比率は50%超

外部課金の利用拡大を示す事例が、スマートフォン向け戦略シミュレーションゲーム『キングダム 乱 -天下統一への道-』だ。

同タイトルは2026年8月にサービス開始8.5周年を迎えた。決算説明資料では、8.5周年イベントや映画「キングダム 魂の決戦」の公開などを背景に新規ユーザーが増加したことに加え、Web Storeへの新規商材の追加によって、課金額に占めるWeb Storeの利用比率が安定的に50%を超えたと説明している。

Web Storeでの決済が拡大すれば、アプリ内決済に伴う手数料負担を抑えられる可能性がある。長期運営タイトルで外部課金の利用を定着させることは、ユーザーとの接点を維持しながら収益性を改善するうえでも重要となる。

一方、Web Storeの利用拡大には、ユーザーに直接ストアを利用してもらうための施策や、購入しやすい商品構成の整備も必要になる。同社は新規商材の追加などを通じて利用を促しており、今後も利用比率を維持・拡大できるかが注目される。

■収益構造の改善を継続できるか

ケイブは2027年5月期の通期業績予想として、売上高105億円、営業利益14億5000万円を見込む。第1四半期の営業利益は通期計画の38.3%に達しており、同社は前期に進めた収益基盤の再構築が利益に表れ始めたと説明している。

今後は、主力タイトルの安定収益を基盤としながら、コストコントロールの強化や新規タイトルの計画的な投入を進める方針だ。外部課金決済サービスの利用拡大も、こうした収益構造の改善を支える施策の1つとなる。

ただし、手数料削減の効果は外部課金の利用比率だけで決まるものではなく、タイトルごとの決済構成や売上動向などにも左右される。今後の決算では、代金回収手数料の推移に加え、『キングダム 乱』などのWeb Store利用状況が継続的な利益率改善につながるかをじっくりと確認したい。

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株式会社ケイブ
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会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長CEO 高橋 祐希
決算期
5月
直近業績
売上高139億6900万円、営業利益11億3300万円、経常利益11億3100万円、最終利益2億4600万円(2025年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
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