マーベラスエンターテイメント<7844>は、11月18日、第2四半期の決算説明会資料を公開しました。同社の第2四半期累計の連結決算は、売上高54億6400万円(前年同期比5.0%増)、経常利益4億2900万円(前年同期3億円の赤字)、四半期純利益4億2100万円(同2億7900万円の赤字)と増収・黒字転換に成功するなど好調なものでした。
音楽映像事業で、定番シリーズを中心にCD、DVDのリピート受注が好調に推移したことや、ゲームソフトの新作タイトルが好調に推移したことに加えて、前年同期に損失を計上していた英国子会社が連結から外れたこと、広告費や人権費等販売管理費を抑制したことが主な要因でした。
同社の業績回復には、主力事業の復調と事業整理を一巡した効果がはっきりとでてきた、といえるわけですが、今後の展開はどうなるのか。同社の下期の戦略を簡単にまとめてみました。
■音楽映像事業
・音楽商品は、「プリキュア」シリーズや戦国アーティストの商品を中心に編成する。
・「ふたりはプリキュア」のDVD-BOXなど、旧作ライブラリのブルーレイ化やBOX化を推進。
・出資映画「映画ハートキャッチプリキュア」が10月30日より、「プリキュアオールスターズDX3」が2011年3月より上映予定。
■デジタルコンテンツ事業
(1)コンシューマーゲームについて
・「NO MORE HEROES 2 DESPERATE STRUGGLE (Wii)」を10月21日に発売した。その後、2011年2月10日に「勇者30 SECOND(PSP)」を、2月24日に「ルーンファクトリーオーシャンズ(Wii/PS3)」を発売する予定。そのほか、1タイトルを発売する。
・「NO MORE HEROES 2 DESPERATE STRUGGLE (Wii)」は、すでに2万5000本以上出荷し、通期の計画を達成した。
・「ルーンファクトリーオーシャンズ(Wii/PS3)」については、当初はWiiのみの予定だったが、市場ニーズを検討し、PS3とのマルチプラットフォームに切り替えた。
・今後、マルチプラットフォームタイトルを編成する場合、各タイトルごとのターゲットに沿う形でハードを選択していく。
(2)ブラウザゲームについて
・ブラウザゲーム「みんなで牧場物語」を2010年内にサービスインする予定。そのほか、第3四半期に『ブラウザ一騎当千』と、第4四半期にもう1タイトルのサービスインを予定している。
・「みんなで牧場物語」については初めて参入するブラウザゲームであり、また同社のキラータイトルをベースにしているため、投入に関しては丁寧に行っていく。これまで2回のクローズドβテストを行い、ユーザーからは概ね良い評価を得ている。
■舞台公演事業
・2011年1月より「ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン」が開幕。全44公演を予定。
・2011年1月より、新規舞台作品品「『メモ・リアル』the PARTY!」を公演予定。
こうした取り組みにより、3月通期では、売上高65億円(前期比21.5%減)、経常利益1億円(黒字転換)、当期純利益9000万円を見込んでいる、とのことです。
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844