M&A案件の助言を行うGCAサヴィアングループ<2174>の発表した2011年12月期の連結は、営業利益132%増と大幅な伸びを達成した。円高や国際競争の激化を背景に、国内企業による海外企業の買収案件の増加や、メザニンファンドの収益が大きく伸びたことに加え、人件費や地代家賃などのコスト抑制策が奏功した。
同社の発表した2011年12月期の連結は、売上高149億円(前期比0.0%増)、営業利益42億円(同124.7%増)、経常利益42億円(同132.3%増)、当期純利益5億円(同1302.6%増)だった。
事業セグメント別の状況は以下のとおり。
アドバイザリー事業は、売上高33億円(同13.0%減)、営業利益7億円(同244.7%増)だった。日本国内のM&A市場の縮小があったものの、日本企業による海外企業のM&A案件が増加した。また人件費や地代家賃などのコスト削減も奏功した。
アセットマネジメント事業は、売上高6億円(同16.6%増)、営業利益1億円(前期赤字)となった。第3号ファンドの組成に伴う管理報酬の増加やコスト削減が寄与した。
ファンド事業は、売上高76億円(同3.2%増)、営業利益32億円(同94.8%増)だった。投資回収を行ったほか、第3号ファンドの組成に伴う新規投資先からの受取利息が計上された。
■2012年12月期の見通し
2012年12月期は、売上高99億円(前期比33.8%減)、営業利益24億円(同42.5%減)、経常利益24億円(同42.1%減)、当期純利益7億円(同31.3%増)を見込む。
アジア諸国の経済成長維持、日本国内企業による海外での収益機会の追求などにより、海外企業の増加は継続するとし、今後もこうした案件数も引き続き伸ばしていく、としている。