ケイブ<3760>は、この日(4月13日)、第3四半期の決算を発表するとともに(関連記事)、決算説明会資料を開示し、ソーシャルゲームやスマートフォン向けゲームに経営資源を集中させていくようだ。コンシューマーゲームやライツ&イベント関連など不採算部門もしくは麻雀などの不採算コンテンツから撤退する。いわゆる選択と集中である。
同社は、これまでは「GREE」を含めた複数のゲームプラットフォームに大量のゲームタイトルをリリースする方針であったが、すでに発表されたように、提携関係にある「GREE」向けにビッグタイトルに集中していく。投入するジャンルは、「しろつく」などの箱庭系ではなく、流行のカードバトルゲームとのこと。
すでに「GREE」向けに投入しているカードバトルゲーム「エンジェルコード」は、2月の売上高が昨年12月比で2.8倍に増加するなど急成長している。その売り上げ規模についても「しろつく」の1.46倍になるという。またチームバトル要素を盛り込んだ「くにつく」も1.36倍となっている。今後、カードゲームシステムをフレームワーク化するとともに、蓄積した運営ノウハウを活用していく。
具体的なリリースするタイトルとして、すでに事前登録の受付を行なっている「北斗の拳II」を5月1日に開始するほか、今夏にはオリジナルのカードバトルゲームをリリースする予定。ケイブでは、すでに「北斗の拳」を運営しているが、ビジュアル面やゲームシステムもグレードアップした内容になっているという。
ケイブは、今回の損失計上で不採算部門の整理がほぼ完了した模様で、今後、ソーシャルゲームやスマートフォンアプリのタイトルを集中的にリリースして攻勢をかけてくるものとみられる。ソーシャルゲーム市場の拡大の波に乗り切れなかったケイブだが、いよいよ反撃が始まろうとしている。
(C) 2012 CAVE Interactive CO.,LTD.
会社情報
- 会社名
- 株式会社ケイブ
- 設立
- 1994年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
- 決算期
- 5月
- 直近業績
- 売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3760