ベクター<2656>は、第3四半期(2012年4~12月期)の決算を発表し、営業収益19億1200万円(前年同期比32.9%減)、営業損益2億4200万円の赤字(前年同期5800万円の黒字)、経常損益2億3800万円の赤字(同6400万円の黒字)、四半期純損益4億3400万円の赤字(同4600万円の赤字)だった。
同社では、前期末に発生したサーバーへの不正アクセスの影響に加え、オンラインゲームの大型タイトルのリリースが今期はなかったこともあり、32.9%減の減収となった。クレジットカードの取扱の再開や各種プロモーションの自粛解除など漸次正常化を図っているという。この減収により、人件費など固定費負担を吸収することができず、営業損益、経常損益、最終損益は赤字となった。また、オンラインゲーム事業のうちモバイルゲームに係るソフトウェアの売却・除却損に加え、減損損失と投資有価証券評価損など特別損失1億7800万円を計上したことも響いた。
主力のオンラインゲーム事業については、オンラインゲーム事業の販売金額は28.8%減の14億3400万円だった。主力の従来型オンラインゲームは、「晴空物語」と「アークフロンティア」など11タイトルを運営した。ブラウザゲームは、合計7タイトルを運営した。モバイルゲームについては、タイトルを自社開発してきましたが、競争激化による苦戦を余儀なくされ、2012年11月をもって運営を停止し、今後、自社タイトル中心にこだわらず、海外調達を視野に入れた事業展開を図る、としている。
■2013年3月期の見通し
2013年3月期は、営業収益25億5100万円(前期比29.8%減)、営業損益2億6700万円の赤字(前期5100万円の黒字)、経常損益2億1300万円の赤字(同5500万円の黒字)、当期純損益4億5900万円の赤字(同2億5500万円の赤字)を見込む。