【海外アプリ研究】vol.03 4 Pics 1 Word
アプリデベロッパー向けの海外アプリ紹介記事第三弾です。今回はGooglePlayで1,000万~5,000万DLのマンモス級アプリ「4 Pics 1 Word」を取り上げます。日本はじめアジア圏ではランキングは上がっていませんが、欧米各国では、GooglePlay、AppStoreの無料総合、売上ランキングで上位にランクインしています。
1. アプリ概要
・アプリ名: 4 Pics 1 Word
・デベロッパー名: LOTUM GmbH (ドイツのデベロッパーのようです)
・OS: Android/iOS
・インストール数(GooglePlay): 10,000,000 – 50,000,000
・評価数(GooglePlay): 343,183
・評価(GooglePlay): 4.5
・評価数(AppStore): 1,908
・評価(AppStore): 4.5
・Android版
・iOS版
※上記2013年5月8日時点
2. コンテンツ概要
4枚の写真を見て共通するキーワードを回答する、といったクイズアプリ。1問ずつ問題に答えていき、対面する問題に答える以外は前にも後ろにも進むことは出来ないシンプルな流れです。ソーシャル機能としてはFacebook投稿ボタンがあるのみで、特に他ユーザーと連携して何かを行うといったイベントはありません。
3. 各国の売上ランキング(2013年5月1日時点)
5月1日時点では欧米圏の国々の売上ランキングで50位以内にランクイン。アメリカなどではOSそれぞれで月間4ケタ級の売上ではないでしょうか。
▼アメリカ(GooglePlay、AppStore)
フランスやドイツでは、ローカライズ版がヒットしています。ちなみに日本語版も存在しますがGooglePlayで100-500DLと他国に比べDL数はかなり劣っています。
▼その他各国(AppStore)
4. ゲーム内容
1問ずつ出題される問題に答える、といった極めてシンプルな内容です。
5. 課金ポイント
コイン課金を設けており [ 350コイン \85 ] から [ 10,000コイン \1,700 ] までの価格帯。こちらのコインは、クイズミリオネア的なヒントの利用に用いられます。
正解しないと次のステージへ進めない為、答えが分からなければコインを使うしかありません。(非公式攻略サイトで答えを検索する術もありますが)
6. 非公式攻略サイトの存在
Web上に以下キャプチャのような非公式(おそらく)サイトや動画が多数存在します。
日本のソーシャルゲームにおいても攻略掲示板アプリやサイトが多々ありますが、
[難しくて次の問題へ進めない] ⇒ [とは言え課金はしたくない] ⇒ [もう遊ぶのを止めようかと思ったが攻略サイトに答えが載っている] ⇒ [難題をクリアして引き続き遊ぶ]
といったような、無課金ユーザーのライフタイムを伸ばす役割がありそうです(広告収益が見込めるので無課金ユーザーのアクティブ度が高まるのはそれはそれで有効かと)。
7. 広告設置箇所
ステージクリア(問題解答)後、次の問題が表示されるのとほぼ同じタイミングで全面型広告が20%程の頻度で表示されます。そのうち自社広告は30%程展開されていました。
8. 所感
課金に至るコンテンツなのかどうか、正直分かりかねる部分があるのですが、欧米圏で上位ランクインしているのは事実。知的クイズに回答するモチベーションに、文化的な差異がもしかしたらあるのかもしれません(クロスワードパズルに答えるような感覚でしょうか)。フリー素材でもいけそうな画像とクイズの考案といったシンプルな材料で課金実績が出ている点は、海外で勝負する際のヒントとなりそうです。
※海外アプリ研究スライド版はこちら:http://www.slideshare.net/TomoharuFukushima
■筆者:
福島智晴(ふくしまともはる)
アプリ・Webデベロッパーの収益支援事業を行う、ライヴエイド株式会社General Manager。
ネット広告代理店、アプリ開発事業、アドネットワーク事業の経験から、広告マネタイズを中心にデベロッパーの収益拡大サービスを構築。
・ライヴエイド株式会社公式WEB: http://www.facebook.com/LIVEAID.inc
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