スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、本日(8月6日)、第1四半期(4~6月期)の連結決算を発表し、売上高240億8300万円(前年同期比3.3%減)、営業利益6億8900万円(同11億6300万円の赤字)、経常利益14億9800万円(同20億4900万円の赤字)、四半期純損益4億9300万円の赤字(同20億7700万円の赤字)となった。
デジタルエンタテインメント事業と、アミューズメント事業の収益改善が進んだことで、営業利益と経常利益が黒字となった。経常利益については、為替差益が営業外収益に計上されたことも大きい。また最終損益が赤字となったが、開発中のゲームタイトルについて見直しを行った結果、約16億円のコンテンツ評価損を計上したことによる。
(1)デジタルエンタテインメント事業は、売上高115億7700万円(同2.1%増)、営業利益13億1800万円(前年同期1億1100万円の赤字)だった。大型新作タイトルの発売がないため、家庭用ゲーム機向けソフト販売が低調に推移する一方、ブラウザゲーム「戦国IXA」や「拡散性ミリオンアーサー」が堅調に推移した。「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族オンライン」の運営も堅調だった。
(2)アミューズメント事業は、売上高97億1900万円(同2.6%減)、営業利益8億5900万円(同5000万円の赤字)だった。アミューズメント施設運営において既存店の売上高が前年同期を上回るなど、業績は順調に推移した。アミューズメント施設運営では苦戦する会社が多いが、同社が好調だったようだ。
(3)出版事業は、売上高21億6400万円(同28.2%減)、営業利益4億7400万円(同35.8%減)だった。一部タイトルのアニメーションのTV放映が前期に終了したこと等により、前年同期と比較してコミックスなどの売上が減少した。
(4)ライツ・プロパティ等事業は、売上高6億2300万円(同6.3%増)、営業利益8300万円(同2.3%増)だった。
【追記】
コンシューマーゲームの大型タイトルが控えているため、貸借対照表のコンテンツ制作勘定が前年同期158億円から41億円増の199億円となっている。このあたりが今期業績のカギを握りそうである。
■2014年3月期の見通し
2014年3月期は、売上高1400~1500億円(前期比5.4%減~1.4%増)、営業利益50~90億円(前期60億円の赤字)、経常利益50~90億円(同43億円の赤字)、当期純利益35~60億円(同137億円の赤字)を見込む。
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス
- 設立
- 2008年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2428億2400万円、営業利益275億4800万円、経常利益389億4300万円、最終利益280億9600万円(2023年3月期)