デジタルハーツ、2011年3月期は増収・減益-労務費や本社移転費などが収益を圧迫

デジタルハーツ<3620>が本日(5月6日)発表した2011年3月期は、売上高が前期比15.8%増の39億5700万円だった。 スマートフォンアプリのデバッグやソーシャルゲームのローカライズ支援などモバイルリレーション部門が前期比34%増の6億6400万円、アミューズメント機器関連の売上高が同45%増の13億9600万円と大きく伸びた。 ただし、主力のコンシューマーゲームのデバッグ業務の売り上げがコンシューマーゲームソフトの販売市場の縮小や発売タイトル数の減少などの影響を受けて同3.5%減の18億9600万円となった。 営業利益は同1.3%増の5億2800万円にとどまった。労働関連法の改正によって労務費の割合が上昇するなど売上原価が膨らんだことや、人件費や、本社移転に伴う地帯家賃の増加したため、売り上げに対する伸びが抑えられた、としている。 また経常利益は、同5.9%減の4億9500万円、当期純利益は同9.0%減の2億7800万円(同9.0%減)となった。この要因として、営業利益の伸びが抑えられたことや、東証1部への市場変更に係る費用が発生したことをあげている。   ■2012年3月期の見通し 2012年3月期は、売上高45億0900万円(前期比13.9%増)、営業利益6億4500万円(同22.3%増)、経常利益6億4600万円(同30.6%増)、当期純利益3億5500万円(同27.6%増)を見込む。 同社では、主力のコンシューマーゲームで、「ニンテンドー3DS」や「NGP」向けゲームソフトなど、新型ハードに対応したソフトウェアのデバッグ業務が伸びるするほか、2011年3月期に大きく伸びたスマートフォンアプリ、パチンコ・パチスロなどアミューズメント機器向けのデバッグ業務の拡大を見込んでいるようだ。 そのほか、新規事業として、「3Dコンテンツ制作事業」にも今期から本格的に乗り出す方針。同社では、3Dコンテンツの制作需要は全世界的に発展すると予想しており、2D映像を3Dに変換するロトスコープ業務を中心にサービス提供を進めていく、とのこと。