
■売上増加だが赤字基調が続く
2011年(12月末までの1年間)の売上高は3108万米ドル(約30億円)、2012年は4315万米ドル(約42億円)で、2013年1~5月の売上高は2425万米ドル(約23億円)と前年の同期間と比べて43%増えた。売上高は順調に伸びているが、最終損益は2011年に868万米ドル(約8.5億円)の赤字、2012年に1310万米ドル(約12.8億円)の赤字、13年1~5月も825万米ドル(約8億円)の赤字と、赤字が続いている。

■ブラウザ主力、Facebook向けストラテジーゲーム『Galaxy OnlineⅡ』が稼ぎ頭
IGGは2006年に設立され、MMORPGの運営からスタート。Facebookなどで提供するブラウザゲームが主力で、人気作はAndroid端末を中心にスマートフォン向けでも展開している。昨年までは、Facebook向けに提供しているブラウザのストラテジーゲームの『Galaxy OnlineⅡ』と、ブラウザなどで提供するMMORPG『Godswar』が売り上げの中心だったが、足もとではブラウザやモバイル向けに提供しているカジノゲーム『Texas HoldEm Poker Deluxe』や、ブラウザ向けMMORPG『Wing of Destiny』の存在感が増してきている。『Texas HoldEm Poker Deluxe』のMAUは5月末時点で、230万人近くと急速に伸びている。『Galaxy OnlineⅡ』と『Texas HoldEm Poker Deluxe』はAndroid版も提供している。

■7月リリースの『究極キャッスル攻防戦』が成長中、モバイル向けの存在感増す

『究極キャッスル攻防戦 - Castle Clash』のリリース前の数字となるが、同社の業績全体でもモバイルの存在感が高まってきている。モバイルのMAUは急速に伸び、ブラウザを上回った。DAUもブラウザを上回りそうな勢いだ。ただ、1DAU当たりの売上高はモバイルが0.1ドル未満と小さく、ブラウザとクライアントに比べると見劣りする。同社の事業ポートフォリオの中で、モバイルは「薄利多売」、ブラウザとクライアントが比較的、高単価なビジネスになっているとみられる。


IGG株は10月18日の上場直後から買いが優勢となり、株価は公開価格(2.800香港ドル)を上回る3.080香港ドルで18日の取引を終えた。週明け21日も3香港ドルを上回る推移が続いた。なお、上場に際して、香港に上場する日本のパチンコホール運営企業であるダイナム・ジャパンホールディングスの香港傘下企業が出資した。
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