ゲーム株概況　「新作期待でS高」組にマーベラスAQLが加わる、LINE向け新作リリースで　ケイブとミクシィもS高続く　増資のKLabは下落

12月2日の東京株式市場でマーベラスAQL<7844>に買いが集まり、取引制限値幅の上限（ストップ高）である前週末比150円（21.4％）高の851円で取引を終えた。11月29日に、同社が開発したランニングアクションRPG『LINE らんらん勇者』（iOS/Android対応・基本無料）が「LINE GAME」で配信開始した（関連記事）ことが買い材料となった。『モンスターストライク』への期待感からミクシィ<2121>株が急上昇したことが刺激材料となり、期待感のある新作リリースに対する株式市場の注目度が高まっている。
 

マーベラスの851円は株式分割などを考慮すると、2006年9月以来、約7年ぶりの高値だ。
 

■ミクシィとケイブには引き続き買い集まる

『モンスト』期待のあるミクシィや、『ハローキティのパズルチェイン』への期待が高まっているケイブ<3760>は、ともにストップ高水準できょうの取引を終えた。ミクシィの終値は700円（20.7％）高の4075円と、分割などを考慮すると2011年3月以来の4000円台、ケイブは400円（23.3％）高の2119円と2011年5月以来の高値をつけた。
 

■セガサミーは外資系証券が「スマホゲームでセガ復活へ」と買い判断

セガサミーHD<6460>も152円（5.6％）高の2851円で取引を終えた。ゴールドマン・サックス証券は11月29日付のリポートで、投資判断を3段階中真ん中の「中立」から「買い」に引き上げた。ゴールドマンのアナリストによれば「スマートフォンアプリゲームでは従来型のゲーム会社では最大の売上に成長」「スマートフォンゲームにおける強いプレゼンス（存在感）はまだ株価に織り込まれていない」「（カジノなど）国内統合リゾート進出にもっとも近い企業」と評価していた。

■増資のKLabが大幅安

KLab<3656>は42円（5.5％）安の722円と売られた。前週末に発表した大型の資金調達で発行済み株式数が増加し、1株当たりの企業価値が希薄化するとの懸念から売られたようだ。前日大きく上げた反動の売りも出たとの見方もあった。


以下、2日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
ケイブ	3760	2,119	400	23.27%
マーベラスＡＱＬ	7844	851	150	21.40%
ミクシィ	2121	4,075	700	20.74%
アクセルマーク	3624	878	150	20.60%
ドリコム	3793	124,600	14,700	13.38%
オルトプラス	3672	5,000	550	12.36%
エイティング	3785	2,050	220	12.02%
ガンホー・オンライン・エンター	3765	71,600	4,500	6.71%
セガサミーホールディングス	6460	2,851	152	5.63%
アエリア	3758	976	50	5.40%
コロプラ	3668	2,632	107	4.24%
モブキャスト	3664	1,113	45	4.21%
エイチーム	3662	2,625	106	4.21%
ｅｎｉｓｈ	3667	2,736	108	4.11%
日本ファルコム	3723	995	37	3.86%
日本一ソフトウェア	3851	822	23	2.88%
ネクソン	3659	972	18	1.89%
ボルテージ	3639	1,235	22	1.81%
グリー	3632	950	15	1.60%
ディー・エヌ・エー	2432	2,017	27	1.36%
サイバーエージェント	4751	3,835	20	0.52%
任天堂	7974	13,140	10	0.08%
ＧＭＯインターネット	9449	1,194	-1	-0.08%
バンダイナムコＨＬＤＧＳ	7832	2,078	-3	-0.14%
カプコン	9697	1,977	-3	-0.15%
クルーズ	2138	3,520	-25	-0.71%
コナミ	9766	2,642	-21	-0.79%
スクウェア・エニックス・ＨＤ	9684	1,739	-15	-0.86%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,254	-25	-1.95%
ＫＬａｂ	3656	722	-42	-5.50%