
マーベラス<7844>は10月30日、2027年3月期第2四半期(中間期)の連結決算を発表し、売上高140億4700万円(前年同期比30.7%減)、営業利益27億2400万円(同1105.3%増)、経常利益29億2000万円(同666.7%増)、最終利益21億600万円(同1044.6%増)となった。
・売上高:140億4700万円(前年同期比30.7%減)
・営業利益:27億2400万円(同1105.3%増)
・経常利益:29億2000万円(同666.7%増)
・最終利益:21億0600万円(同1044.6%増)
コンシューマゲームの海外インディータイトルやリピート販売、アニメ二次利用収入など、利益率の高い事業が計画を大きく上回って推移し、全社業績を牽引した。一方、基幹タイトルの発売がなかったことに加え、研究開発費や広告宣伝費の一部が下期に後ろ倒しになったこともあり、上期の収益が大きく改善した。
■新作投入の端境期、既存タイトルやIPの収益化が利益を牽引
事業別に見ると、デジタルコンテンツ事業は売上高66億1600万円(前年同期比46.7%減)、セグメント利益13億2900万円(前年同期は10億7000万円の損失)となり、黒字転換した。
海外子会社から発売した『Moonlight Peaks』が非常に好調に推移したほか、『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』をはじめとする前期発売作品の販売も順調だった。採算性の高いリピート販売で利益を伸ばした格好だ。オンライン既存タイトルも堅調に推移した。基幹タイトルの発売がなく減収となったものの、大規模な開発費や広告宣伝費の計上がなかったこともあり、大幅な増益を達成した。
同社では、「特に『牧場物語 Let’s!風のグランドバザール』については、Nintendo Switch Online の「いっせいトライアル」の実施や、PlayStation、Xbox 版の展開もあり大きく収益貢献いたしました」と説明している。
前年同期は『龍の国 ルーンファクトリー』『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』『DAEMON X MACHINA TITANIC SCION』とコンシューマゲームの新作を3タイトル投入していた。『龍の国 ルーンファクトリー』と『牧場物語』はハーフミリオンを達成するなど順調な販売となり、コンシューマ事業全体でも当初計画を前倒しで進捗した。一方、『DAEMON X MACHINA TITANIC SCION』は販売が低調に推移し、コンシューマ新作の開発費負担も重く、営業減益となっていた。
こうした前年同期との比較では、今期は新作投入による売上の積み上げがなかった一方、海外タイトルや既存作品のリピート販売など、比較的利益率の高い事業が収益を押し上げた格好だ。
また、音楽映像事業も売上高18億8700万円(同0.2%増)、セグメント利益7億3500万円(同52.0%増)と増益を確保した。『映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密』がシリーズ史上最速で興行収入10億円を突破するなどプリキュア作品が活況だったほか、舞台公演もシリーズ作品に加えて今期の新作が好調に推移。アニメ二次利用収入も好調を維持した。舞台の公演・計上時期の違いから売上高の伸びは限定的だったものの、利益は大きく伸びた。
一方、アミューズメント事業は売上高55億4400万円(同7.3%減)、セグメント利益14億4700万円(同15.0%減)となった。『ポケモンフレンダ』などキッズアミューズメントマシンが国内外で引き続き堅調に推移したものの、減収減益となった。前年同期における『ポケモンメザスタ』の垂直立ち上げの反動減があったという。今後はプライズマシン「TRY」シリーズの最新機種『TRYWALL』を今冬に稼働させる予定だ。
■利益進捗は高水準も通期予想は据え置き、下期の新作投入を見極め
2027年3月期の通期業績予想は、売上高300億円(前期比21.0%減)、営業利益30億円(同33.4%増)、経常利益30億円(同5.0%増)、最終利益20億円(同0.3%増)の従来予想を据え置いた。
上期の通期計画に対する進捗率は、売上高46.8%に対し、営業利益90.8%、経常利益97.3%、最終利益105.3%となっており、利益面ではすでに通期計画を上回る項目も出ている。
・売上高:300億円(前期比21.0%減)
・営業利益:30億円(同33.4%増)
・経常利益:30億円(同5.0%増)
・最終利益:20億円(同0.3%増)
・EPS:34.76円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:46.8%
・営業利益:90.8%
・経常利益:97.3%
・最終利益:105.3%
上期は基幹タイトルの発売がなく、海外ゲーム販売やリピート販売、アニメ二次利用収入などが利益を押し上げた一方、広告宣伝費などの費用が前年同期を下回った。実際、販管費は49億900万円と前年同期比16.8%減となり、このうち広告宣伝費は6億9400万円(同55.2%減)だった。一方、研究開発費は9億1900万円(同41.0%増)となっている。会社側も研究開発費や広告宣伝費の一部が下期に後ろ倒しになったことを説明している。
下期には、オンラインゲーム『シノビNEXUS ―閃乱カグラ―』を年内に配信するほか、コンシューマゲームでは『朧村正怪奇譚』を2027年2月4日、『ETERNAL ANIMA』を同年3月4日に発売する予定だ。『シノビNEXUS ―閃乱カグラ―』は事前登録が計画を上回る順調な推移となっている。このほか、国内子会社からも『配信少女ノ裏垢迷宮』『続ポートピア連続殺人事件:忘却の埋葬』など話題性の高いタイトルを発売する予定だ。
会社側は、下期に複数の有力新作タイトルの発売を予定しており、販売に大きく期待する一方、クオリティを重視した開発・リリース計画を進めていることから、各タイトルの販売動向や業績への寄与には一定の幅が生じ得るとしている。このため、現時点では通期業績予想を据え置いた。
上期は既存タイトルのリピート販売や海外展開、IPの二次利用などが収益を押し上げ、大幅増益となった。ただし、前年同期は新作投入に伴う開発費負担が重かったのに対し、今期は新作発売の端境期にあたる。下期には複数の新作投入を控えており、その販売動向と開発・広告宣伝費などの費用負担が、通期業績を左右することになりそうだ。
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会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 照井 慎一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高379億8200万円、営業利益22億4800万円、経常利益28億5600万円、最終利益19億9400万円(2026年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844