同社では、連結子会社の減少により売上高が前年比マイナスとなったものの、子会社の減少による売上原価、販売管理費の削減などにより、営業損益段階から黒字を確保した。4期ぶりの営業損益段階での黒字になるという。売上高の減少率は10.5%だったが、売上原価は14.5%減、販売管理費は14.2%減だった。
このほか、特別利益として6100万円の無形固定資産売却益や、投資有価証券売却益3700万円を計上する一方、資産除去債務に関する会計基準を適用したことによる会計処理で6800万円、事務所移転費用5200万円を損失として計上した。
セグメント別の状況は以下のとおり。
■メディア事業は、売上高38億6500万円(前期比24.7%減)、営業利益4億2500万円(同115.2%増)だった。子会社減少によって売上がマイナスとなったが、リスティング広告や広告商品の投入で収益性が改善した。モバイルで展開する「AKB48」のファンサイトや、スマートフォン向けアプリの取り組みも奏功。
■コンシューマーサービス事業は、うらい下高63億5400万円(前期比0.9%増)、営業利益6億4900万円(同47.4%増)だった。インターネット接続サービスは価格競争力のある価格設定が支持を集めたほか、婚活サービス(女性有料化)の料金改定、電話占いサービスの利用者増により増収増益となった。オンラインゲームの終了に伴う収益性改善も寄与した。
■2012年3月期の見通し
2012年3月期は、売上高106億円(前期比3.7%増)、営業利益3億円(同41.6%増)、経常利益3億2000万円(同33.1%増9,当期純利益3億1000万円(同63.4%増)を見込む。
ネット広告の復調傾向を伸長させるとともに、女性向けサービスのメディア事業と、有料サービスの一体運営を進めていく。また、成長著しいソーシャルサービス分野と、スマートフォン市場の需要を獲得するため、既存サービスのマルチデバイス対応などを進めるほか、新商品やコンテンツの開発、他社との協業に積極的に取り組む。