本日IPOのイグニス、「成長可能性に関する説明資料」を公開…無料アプリで急成長、ソーシャルゲームやコミック、新ジャンルのアプリ配信でさらなる成長を目指す
本日、新規上場を行ったイグニス<3689>は、本日(7月15日)、同社の事業の状況や戦略をまとめた「成長可能性に関する説明資料」を公開した。
同社は、2010年4月、元シーエー・モバイルの銭錕(せん・こん)氏が設立したスマートフォンアプリの企画・制作・運営を行うベンチャー企業だ。エンタメ系アプリ「妄想電話」や「AKB48電話」、「だーぱん」シリーズで知られるツール系やエンタメ系など、スマートフォン向けの無料アプリの開発・配信がメインとしていた。
こうしたなか、業績については、「節電♪長持ちバッテリー」や「さくさくfor iPhone」が200万ダウンロードを突破するなど無料のネイティブアプリが大ヒットし、広告収益などが大きく伸びた。この結果、2013年9月期には売上高8億7500万円(前期比4.3倍)、営業利益3億0800万円(前期3000万円の赤字)と黒字転換に成功。
その後、F2P型のソーシャルゲームや、全巻無料型のハイブリッドアプリを展開し、アプリポートフォリを構築している。スマートフォン向けネイティブソーシャルゲーム『神姫覚醒!!メルティメイデン』を配信する一方、出版社などと組み『サラリーマン金太郎』や『魁男塾』などの人気コミックスのアプリを配信している。
この結果、2014年第2四半期の段階で、売上高7億8700万円と前年の通期実績に匹敵する規模に成長。売上構成も多様化し、前期は無料ネイティブアプリ(広告収益)が全体の99%を占めていたが、今期は、無料ネイティブアプリが58%に低下する一方、全巻無料型ハイブリッドアプリが25%、ネイティブソーシャルゲームが17%となった。
全巻無料型ハイブリッドアプリのユニークな点は、毎日30分は無料で読むことができ、それ以上読みたい場合、有料になるという点だろう。これにより、広告収入とともに、課金収入を稼ぐことができる。そして期間が終了すれば体力の回復がなくなり、お金を払って読む必要がある。
同社は強みとして以下の2点をあげている。
(1)内製メディア600万MAUの事業基盤
同社の強みは、内製メディアでMAU600万人を抱えている点だろう。コロプラの「Kuma the bear」を想起させるものだが、大量のユーザーにダイレクトのプロモーション活動を行うことができる。広告宣伝費が高騰する中、自社アプリ間の送客はコスト面だけでなく多くのユーザーが獲得できるという点で有利となる。継続率の高いツール系アプリが多いのも特徴だろう。
(2)市場創造力とマネタイズ力
マネタイズに苦労するといわれていたツール系のアプリについて、市場・事業として成立する前に参入し、市場拡大とともに事業化させることに成功した。わかりやすさやかわいらしさを出し、継続利用につなげるとともに、広告収益を大きく伸ばすことに成功した。また2013年に開始した漫画系全巻無料型のハイブリッドアプリも収益化に成功している。
(1)無料ネイティブアプリは新ジャンルにチャレンジ
ユーティリティやブック、ゲーム、エンターテインメント系のアプリを手がけてきたが、今後は仕事効率化や天気、ソーシャル・ネットワーキング、ニュース、ヘルスケア/フィットネス、ミュージックなどのジャンルにも進出する予定。ユーザー基盤の強化とともに、広告収益の拡大につなげていく。
(2)全巻無料型ハイブリッドアプリの展開
全巻無料型ハイブリッドアプリについてはビジネスモデルのブラッシュアップやラインナップの拡充を行うとともに、アジア市場への展開も行う方針。
(3)ネイティブソーシャルゲームもリリース予定
『神姫覚醒!!メルティメイデン』はDAUが2万人を超える一方、ARPPUも6000円近くに到達するなど好調だが、今夏には新作タイトルをリリースする予定。漫画系全巻無料型ハイブリッドアプリとのコラボも行う予定とのことで、権利ホルダーとの関係を活かして、いわゆるIPタイトルのリリースも予想されるところである。大きくチャレンジするという3作目が注目である。
調達した6.4億円の資金使途は、人件費や広告宣伝費、借入金の返済に充当する予定。同社によると、これまでの離職者数は4名と非常に定着率が高いという(2014年6月時点)。今回の上場をきっかけにスマートフォンアプリの開発者を増員し、さらなる成長につなげていく考えだ。
同社は、2010年4月、元シーエー・モバイルの銭錕(せん・こん)氏が設立したスマートフォンアプリの企画・制作・運営を行うベンチャー企業だ。エンタメ系アプリ「妄想電話」や「AKB48電話」、「だーぱん」シリーズで知られるツール系やエンタメ系など、スマートフォン向けの無料アプリの開発・配信がメインとしていた。
こうしたなか、業績については、「節電♪長持ちバッテリー」や「さくさくfor iPhone」が200万ダウンロードを突破するなど無料のネイティブアプリが大ヒットし、広告収益などが大きく伸びた。この結果、2013年9月期には売上高8億7500万円(前期比4.3倍)、営業利益3億0800万円(前期3000万円の赤字)と黒字転換に成功。
その後、F2P型のソーシャルゲームや、全巻無料型のハイブリッドアプリを展開し、アプリポートフォリを構築している。スマートフォン向けネイティブソーシャルゲーム『神姫覚醒!!メルティメイデン』を配信する一方、出版社などと組み『サラリーマン金太郎』や『魁男塾』などの人気コミックスのアプリを配信している。
この結果、2014年第2四半期の段階で、売上高7億8700万円と前年の通期実績に匹敵する規模に成長。売上構成も多様化し、前期は無料ネイティブアプリ(広告収益)が全体の99%を占めていたが、今期は、無料ネイティブアプリが58%に低下する一方、全巻無料型ハイブリッドアプリが25%、ネイティブソーシャルゲームが17%となった。
全巻無料型ハイブリッドアプリのユニークな点は、毎日30分は無料で読むことができ、それ以上読みたい場合、有料になるという点だろう。これにより、広告収入とともに、課金収入を稼ぐことができる。そして期間が終了すれば体力の回復がなくなり、お金を払って読む必要がある。
■強み
同社は強みとして以下の2点をあげている。
(1)内製メディア600万MAUの事業基盤
同社の強みは、内製メディアでMAU600万人を抱えている点だろう。コロプラの「Kuma the bear」を想起させるものだが、大量のユーザーにダイレクトのプロモーション活動を行うことができる。広告宣伝費が高騰する中、自社アプリ間の送客はコスト面だけでなく多くのユーザーが獲得できるという点で有利となる。継続率の高いツール系アプリが多いのも特徴だろう。
(2)市場創造力とマネタイズ力
マネタイズに苦労するといわれていたツール系のアプリについて、市場・事業として成立する前に参入し、市場拡大とともに事業化させることに成功した。わかりやすさやかわいらしさを出し、継続利用につなげるとともに、広告収益を大きく伸ばすことに成功した。また2013年に開始した漫画系全巻無料型のハイブリッドアプリも収益化に成功している。
■成長戦略
(1)無料ネイティブアプリは新ジャンルにチャレンジ
ユーティリティやブック、ゲーム、エンターテインメント系のアプリを手がけてきたが、今後は仕事効率化や天気、ソーシャル・ネットワーキング、ニュース、ヘルスケア/フィットネス、ミュージックなどのジャンルにも進出する予定。ユーザー基盤の強化とともに、広告収益の拡大につなげていく。
(2)全巻無料型ハイブリッドアプリの展開
全巻無料型ハイブリッドアプリについてはビジネスモデルのブラッシュアップやラインナップの拡充を行うとともに、アジア市場への展開も行う方針。
(3)ネイティブソーシャルゲームもリリース予定
『神姫覚醒!!メルティメイデン』はDAUが2万人を超える一方、ARPPUも6000円近くに到達するなど好調だが、今夏には新作タイトルをリリースする予定。漫画系全巻無料型ハイブリッドアプリとのコラボも行う予定とのことで、権利ホルダーとの関係を活かして、いわゆるIPタイトルのリリースも予想されるところである。大きくチャレンジするという3作目が注目である。
調達した6.4億円の資金使途は、人件費や広告宣伝費、借入金の返済に充当する予定。同社によると、これまでの離職者数は4名と非常に定着率が高いという(2014年6月時点)。今回の上場をきっかけにスマートフォンアプリの開発者を増員し、さらなる成長につなげていく考えだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社イグニス
- 設立
- 2010年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 銭 錕(センコン)/代表取締役CTO 鈴木 貴明
- 決算期
- 9月