ネクソン、第2四半期は増収減益…売上はサッカーW杯が追い風、人件費や減損が利益の重荷 国内モバイル事業の減収続く

ネクソン<3659>は8月14日、2014年12月期第2四半期(1~6月)の連結決算を発表した。売上高(売上収益)は前年同期比4%増の843億円、営業利益は9%減の311億円、税引前利益は21%減の290億円、純利益は23%減の204億円と、増収減益。売上高と営業利益は計画を上回る水準だが、純利益は計画を下回った。

サッカーFIFAワールドカップ(W杯)の効果が追い風となり、韓国で『FIFAオンライン3』(FIFA Online 3)や『FIFAオンライン3M』(FIFA Online 3M)が好調だったほか、『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)、『サドンアタック』(Sudden Attack)、『メイプルストーリー』(Maple Story)などの既存PCオンラインゲームが引き続き好調だった。

一方、『FIFAオンライン3』の好調に伴うロイヤリティ費用の増加や、円安や人員増による人件費の増加が減益要因となった。また、ゲーム著作権、のれん、コンテンツに係る減損損失を15億円計上した。
 

■モバイル事業


なお、4~6月のモバイル事業の売上高は84億円と、業績予想を上回った。 『Legion of Heroes』や『EA SPORTS™ FIFAオンライン3M』が好調に推移。ネイティブゲームの売上高は32億円となり、前四半期からほぼ倍増した。

もっとも日本国内のモバイル売上高は59億円と、前四半期比で2%減、前年同期比で16%減と、減少基調が続いた。PC事業も不振で、日本地域の1~6月の売上収益は157億円(前年同期比18.5%減)、セグメント損益は3億円の赤字(前年同期は18億円の黒字)と減収・赤字転落となった。
 

■地域別の概況


以下、4~6月の主要地域別の状況を見ていく。


 

 

中国:売上収益は135億円(前年同期比13%減、為替レートを一定とした場合は同 22%減)と減収。『アラド戦記』は、大規模アップデート「Grand Genesis」を 6月17日に実施。同作のMAU(月次アクティブユーザー)は旧正月のあった第1四半期と比べても安定的に推移しているという。
 
韓国:売上収益は134 億円(前年同期比 56%増、為替レートを一定とした場合は同 38%増)。サッカーゲームが好調だったほか、既存の主力PCタイトルやモバイル向けの『Legion of Heroes』も堅調だった。『Legion of Heroes』は月商約3億円とのこと。

日本:売上収益は77億円(前年同期比 19%減)。PC・モバイルともに軟調。『スカイロック』は、プロモーションが奏功し、6 月の売上が前月比で約2倍になったという。2014年下半期はgloopsネイティブゲーム3作をローンチ予定。
 

また、第3四半期(1~9月)の業績予想も公開した。前年同期に比べて増収・減益となる見込みだ。
 
▼1~9月の業績予想

株式会社ネクソン
http://www.nexon.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益4233億5600万円、営業利益1347億4500万円、最終利益706億0900万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3659
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