【2014年ゲーム株概況】2014年上昇率1位はアクセルマーク 日経平均を上回ったのは32銘柄中10銘柄 ミクシィ、マーベラス、KLabが名を連ねる
2014年の株式市場も幕を下ろしたということで、今年1年間のゲーム関連株の状況を振り返ってみたい。下の表は主なゲーム関連株の上昇ランキングをまとめたものになる(12月29日調べ)。
今年は32銘柄を取り上げ、評価の基点となればということで、日経平均株価の上昇率を表内に加えてみた。日経平均より上にある銘柄がアウトパフォームした銘柄、下にある銘柄はアンダーパフォームした銘柄ということになる。32銘柄中、アウトパフォームした銘柄は10銘柄にとどまり、残りはアンダーパフォームだったわけで、今年に関して言えば、225採用銘柄など中核銘柄に投資していた方が投資パフォーマンス的には良かったということになるだろう。
上昇率トップに立ったのは、アクセルマーク<3624>だ。そして2位がガーラ<4777>。この組み合わせどこかで見たような…、となると思うが、この年末にかけて急騰している銘柄ということになる。それぞれ、個別の材料をネタに連日の急騰を演じており、それがダイレクトに現れた格好だ。
では、そのほかのアウトパフォーム銘柄は、ということで見てみると、ミクシィ<2121>やマーベラス<7844>、KLab<3656>とある意味納得の名前が並ぶ。言い換えれば『モンスターストライク』『剣と魔法のログレス いにしえの女神』『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』という大ヒットに恵まれたメーカーたちだ。
そして大手ゲームメーカーでは、コーエーテクモHD<3635>とスクウェアエニックスHD<9684>が日経平均を上回った。ちなみにバンダイナムコHD<7832>も日経平均と僅差に付けている。決算内容の良好な企業が並んだ印象があるが、そう考えるとコナミ<9766>の株価低迷は気になるところだ。
【関連記事】
【大手ゲーム決算まとめ】バンダイナムコが他社を圧倒 スクエニはスマホゲームの台頭で収益の安定化進む
続いて、アンダーパフォーム銘柄を見てみると、下位銘柄にはネイティブアプリへのシフトが遅れている、もしくは遅れていた銘柄が目立つ。そうした中に混ざって、ガンホー<3765>の姿があるのが印象的だ。昨年は上昇率で2位と躍進していた同社だが、『パズル&ドラゴンズ』の成長がピークアウトした感が強く、株価に織り込まれていた成長期待がはく落してしまった状況だ。現在、App StoreやGoogle Playのランキングで、熾烈な争いを繰り広げるミクシィとの対比が印象的だが、来年のミクシィは今年のガンホーとの違いを出せるのかどうかが大事になってくる。また、ガンホーはここからリスタートが図れるのかどうかが、来年のポイントとなってこよう。
なお、前年ワースト争いを繰り広げたディー・エヌ・エー<2432>とグリー<3632>は、アンダーパフォーム銘柄の中盤くらいに位置している。ただ、両社の下落率だけ見ると、実は去年より悪く、ほかがさえなかった分、相対的に上がって見えるという形だ。ちなみにネイティブアプリシフトが順調に進んでいるサイバーエージェント<4751>は、日経平均をアンダーパフォームしているものの、上昇率はプラス圏となっている。ディー・エヌ・エーとグリーの両社も来年こそは挽回ができるのかどうか正念場と言えそうだ。
2013年から2014年で、スマートフォンゲーム市場は選別の時期にシフトしたことが株価の動きにも反映してきている。2015年もこうした流れは続いていく可能性が高く、しっかりと見極める目を養っていく必要があるだろう。
【ゲーム株年間上昇率】
会社情報
- 会社名
- 株式会社MIXI
- 設立
- 1997年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 木村 弘毅
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1468億6800万円、営業利益:191億7700万円、経常利益156億6900万円、最終利益70億8200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2121
会社情報
- 会社名
- KLab株式会社
- 設立
- 2000年8月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高107億1700万円、営業損益11億2700万円の赤字、経常損益7億6100万円の赤字、最終損益17億2800万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3656
会社情報
- 会社名
- 株式会社マーベラス
- 設立
- 1997年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7844
会社情報
- 会社名
- アクセルマーク株式会社
- 設立
- 1994年3月
- 代表者
- 代表取締役社長 松川 裕史
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高21億4400万円、営業損益9800万円の赤字、経常損益1億円の赤字、最終損益1億200万円の赤字(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3624