ヤフー<4689>は、5月1日、2015年3月期の連結決算(IFRS)を発表、売上高4284億円(前々期比4.9%増)、営業利益1972億円(同0.4%増)、当期利益1330億円(同3.5%増)となった。コンシューマ事業において、月額ストア出店料等の無料化を行ったことが減収要因となったものの、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」などの広告売上が拡大し、それをカバー。18期連続での増収増益を達成して着地した。
セグメント別の状況は以下の通り。
マーケティングソリューション事業…売上高3042億円(前々期比7.5%増)、営業利益1616億円(同6.2%増)
「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」などは、広告掲載面の増加やマッチング精度の向上に加え、「Yahoo!プレミアムDSP」が大きく伸びたことなどにより、売上が前連結会計年度比約1.7倍と拡大した。また、検索連動型広告は、スマートフォン経由の売上が大きく伸びたことにより、前連結会計年度比で売上が増加した。加えて、ビデオ広告の売上が成長したことや第2四半期連結会計期間にシナジーマーケティングを連結したことも増収に寄与した。
コンシューマ事業…売上高1020億円(同2.7%減)、営業利益586億円(同8.0%減)
「Yahoo!ショッピング」および「ヤフオク!」の月額ストア出店料の無料化などにより、通期のコンシューマ事業の売上高は前連結会計年度に比べ減少したものの、下半期においては、その影響が一巡するとともに、「ヤフオク!」の売上が増加するなどの回復がみられた。また利益面でも、下半期の売上増加に加えて、販売促進活動を効率的に行ったことなどにより改善がみられた。オークション関連取扱高、ショッピング関連取扱高を合わせたeコマース国内流通総額は約1兆2000億円となり、前々期比で増加した。
■四半期推移でも増収と営業増益を達成
業績を四半期ごとの推移で見ると、第4四半期期間(1~3月)は、売上高1176億円(前年同期比9.3%増)、営業利益524億円(同9.8%増)、四半期純利益329億円(同3.3%増)と増収増益を達成した。さらにこれを四半期推移(QonQ)で見ると、売上高は9.4%増、営業利益は5.0%増、四半期純利益は1.5%減での着地となっている。
なお、2016年3月期通期の予想については、数字を開示していないが、市況の影響を大きく受けるFX事業関連収益を除いた連結売上高・営業利益は2015年3月期を上回る見通しとしている。
会社情報
- 会社名
- ヤフー株式会社
- 設立
- 2019年10月
- 代表者
- 代表取締役社長 小澤 隆生
- 決算期
- 3月