カプコン、15年3月期は売上高37%減ながら、営業益2%増と増益確保…『モンハン4』の反動減をカバーできず ダウンロード販売で収益力はアップ

カプコン<9697>は、5月7日、2015年3月期の連結決算を発表、売上高642億7700万円(前々期比37.1%減)、営業利益105億8200万円(同2.7%増)、経常利益108億5100万円(同0.9%減)、当期純利益66億1600万円(同92.1%増)となった。パチスロ新型機の発売延期などに加え、前期に大ヒットした『モンスターハンター 4』(ニンテンドー3DS用)の反動減も重なって、売上高は大幅な減収で着地。一方、利益面では、ダウンロード販売による収益力アップや経費圧縮等の収益改善策が奏功し、営業利益と経常利益は前年同期並みの水準を確保した。なお、当期純利益が大幅な増益となっているのは、前期にモバイルコンテンツの不振を主因とした業構造改善費用などの特別損失を計上した反動によるもの。
 

セグメント別の状況は以下の通り。

①デジタルコンテンツ事業…売上高453億5100万円(前々期比31.1%減)、営業利益102億800万円(同127.4%増)
目玉タイトルの『モンスターハンター 4G』(Newニンテンドー3DS・ニンテンドー3DS用)がおおむね計画どおり推移したほか、海外をターゲットにした『ウルトラストリートファイターⅣ』(プレイステーション3 、Xbox360、パソコン用)も根強い人気を反映して底堅い売行きとなった。 また、趣向を凝らした販売(エピソードごとにダウンロード販売を行うほか、配信後はパッケージ版を発売。)が持ち味の『バイオハザード リベレーションズ2』(プレイステーション3・4、Xbox360・One、パソコン用)も堅調な出足を示した。さらに、前期にミリオンセラーを達成した『デッドライジング3』(Xbox One、パソコン用)が健闘したことに加え、利幅が大きいリピートタイトルのダウンロード版が着実に販売本数を伸ばしたため、利益を押し上げた。 一方で、『ガイストクラッシャーゴッド』(ニンテンドー3DS用)は、低調に終始。加えて、モバイルコンテンツも『モンスターハンターポータブル2nd G for iOS』など、一部を除いてヒット作には恵まれなかったが、収益構造の再構築が奏功したことにより採算性は向上した。しかし、全体として前述の『モンスターハンター 4』(ニンテンドー3DS用)の反動減をカバーするには至らなかった。
 
  2014年3月期 2015年3月期 増減率
売上高 65,824 45,351 △31.1%
営業利益 4,489 10,208 127.4%
営業利益率 6.8% 22.5% 該当データはありません

②アミューズメント施設事業…売上高は92億4100万円(同13.0%減)、営業利益9億4000万円(同41.8%減)
余暇の多様化や顧客誘引商品の不足などにより市況軟化が続く中、高齢者を対象にした無料体験ツアーや低年齢者向け『あそび王国ぴぃかぁぶぅ』を全国5ヵ所に設置するなど、若年層中心のコアユーザーに加え、シニア層やファミリー客の取り込みによる客層の拡大に努めた。しかし、既存店の伸び悩みに加え、消費増税の影響や天候不順も重なって、弱含みに推移した。なお、期末の施設数は、埼玉県に1店舗出店するとともに、不採算店1店舗を閉鎖し、33店舗となった。
 
  2014年3月期 2015年3月期 増減率
売上高 10,620 9,241 13.0%
営業利益 1,617 940 41.8%
営業利益率 15.2% 10.2% 該当データはありません

③アミューズメント機器事業…売上高は75億4000万円(同67.4%減)、営業利益27億3600万円(同61.6%減)
パチスロ機部門は、型式試験方法の変更に伴う新機種の発売延期により、品薄の商品ラインアップとなったものの、上期に投入した『戦国BASARA3』や高採算のリピート販売が収益を下支えした。 また、業務用機器部門についても既存商品主体の販売となり、総じて商材不足により軟調に推移した。
 
  2014年3月期 2015年3月期 増減率
売上高 23,160 7,540 67.4%
営業利益 7,131 2,736 61.6%
営業利益率 30.8% 36.3% 該当データはありません

④その他事業…売上高は21億4400万円(同17.4%減)、営業利益6億6100万円(同34.0%減)
ゲームガイドブックなどの出版やキャラクターグッズなどの物品販売を行った。
 
  2014年3月期 2015年3月期 増減率
売上高 2,594 2,144 17.4%
営業利益 1,001 661 34.0%
営業利益率 38.6% 30.8% 該当データはありません

なお、2016年3月期通期の連結業績予想は、売上高760億円(前期比18.2%増)、営業利益120億円(同13.4%増)、経常利益117億円(同7.8%増)、当期純利益77億円(同16.4%増)の見込み。低迷状態が続いているモバイルコンテンツ事業については、局面を打開するため、開発プロセスの改善やマネジメント体制の強化に加え、運営ノウハウの蓄積や的確なマーケティング活動など、顧客満足度を高めた魅力的なコンテンツの開発、供給により利用者の増加に努めていく方針としている。
 

 
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役社長 最高執行責任者 (COO) 辻本 春弘
決算期
3月
直近業績
売上高1100億5400万円、営業利益429億900万円、経常利益443億3000万円、最終利益325億5300万円(2022年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
企業データを見る