JPモルガン証券は、6月16日付のレポートで、グリー<3632>について、過去3四半期、自社制作ゲームの発売やオープンプラットフォーム戦略の成功で堅固な成長を示したものの、営業増益率については2011年4-6月期の前年同期比73.3%をピークとして、その後は低下するとの見方を示した。
レポートによれば、会社側は、フィーチャフォンからスマートフォンへのシフトにより、広告サービスやゲーム以外のコンテンツを構築することでARPUの押上げを図っているものの、主力のゲームコンテンツ市場が今後12ヶ月間で飽和すると予想されるため、前年比での伸びが減速することは避けられない、とのこと。
グリーのスマートフォン版「GREE」のARPUは、フィーチャフォンの平均的なユーザーARPUと同水準である模様とし、「リッチメディアであるということだけで、ユーザーアクティビティが活発化し、ARPU が増加する、というわけにはいかないようだ。」と指摘している。
JPモルガンでは、グリーの投資判断について、「Overweight」から「Neutral」に引き下げており、投資判断を見直すためには、今後、グリーの成長の鍵を握るOpenFeintなど、海外展開による収益機会の確度の高まりを確認したい、としている。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632